昭和のアイドルはスター揃いだ。当時、若い男性の心を最もとらえたのは誰なのか。令和の今、1000人が選んだのは「まさかの人」だった。
まず、「好きなアイドル」を複数回答可でアンケート調査をした結果、20位から6位までは、以下のようなラインナップとなった。
6位 松田聖子 138票
7位 Wink 125票
8位 おニャン子クラブ 120票
9位 斉藤由貴 119票
10位 南野陽子 115票
11位 荻野目洋子 97票
12位 西田ひかる 93票
13位 工藤静香 67票
14位 岡田有希子 59票
15位 酒井法子 57票
16位 原田知世 55票
17位 本田美奈子 53票
18位 渡辺満里奈 51票
19位 伊藤つかさ 46票
20位 菊池桃子 45票
20位までズラリとおなじみの名前が並んだが、「ぶりっ子」や「聖子ちゃんカット」など多くのブームを生み出した松田聖子が6位にとどまったのは、意外な結果ではないか。
では、ベスト5を発表しよう。5位は142票の河合奈保子だった。「西城秀樹の妹」発掘オーディションで優勝し、80年に「大きな森の小さなお家」でデビュー。豊かな胸のグラマラスボディが人気に火をつけ、その理由に挙がったのも、
「水着姿が今も目に焼き付いている」(50歳・自営業)
「あどけない顔に不釣り合いな大きなバストがいい」(53歳・会社員)
と、バストに関する答えが多かった。
4位は森高千里(223票)。アーティスト色が強い森高だが、アイドルとしても一流であることを見せつけた。
「森高といえばミニのスカート」(48歳・アルバイト)
「ルックスだけじゃなくて、実は曲もいい」(52歳・製造業)
森高が今も歌手活動を続けていることも、上位になった原因ではないだろうか。
3位には233票の小泉今日子がランクイン。82年に「私の16才」でデビューし、松本伊代や早見優、石川秀美らとともに「花の82年組」と呼ばれた。前衛的な衣装やアイドルらしからぬ発言で、唯一無二の存在に。
「あんみつ姫のキョンキョン最高」(58歳・コンビニ店員)
「刈り上げヘアとか、他のアイドルと違っていた」(53歳・会社員)
「カラオケでキョンキョンの曲をよく歌います」(49歳・介護職員)
歌だけでなく、ドラマやエッセイなど幅広く才能を発揮。現在もYouTubeチャンネルを持つなど、マルチに活動している。
2位にランクインしたのは、中森明菜だった(296票)。彼女も「花の82年組」だ。スキャンダルもあって、10年に芸能活動を無期限休止。復帰を望むファンは多く、
「昔のヒット曲をもう一度、聴きたい」(62歳・無職)
「元気な姿を見せてほしい」(54歳・自営業)
「不良っぽいところが好きだった。今はどんな感じなのか」(58歳・ホールスタッフ)
現在の様子を案じる気持ちが、得票につながったようだ。
そして1位に輝いたのは、304票を獲得した浅香唯。85年に「夏少女」で歌手デビュし、86年にドラマ「スケバン刑事3 少女忍法帖伝奇」(フジテレビ系)の主役に抜擢されてブレイク。芸能活動を休止し、休養に入った93年まで、トップアイドルとして君臨し続けた。
「スケバン刑事の風間唯の方言がかわいかった」(57歳・販売員)
「ショートカットが似合っていた。彼女は青春そのものです」(54歳・会社員)
「小さくてかわいい」(49歳・塾講師)
浅香がデビューしたのは85年(昭和60年)。昭和後期のアイドルがそれ以前の先輩たちより強く心に残っているのは、なぜなのか──。