ヤクルト・村上隆宗が不振に喘いでいる。4月26日は4打数ノーヒットの3三振で、打率は1割5分7厘にまで落ち込み、三振数はセ・リーグで断トツの33に達した。昨シーズン3月から4月の打率2割9分7厘と比較すれば、絶不調であることは明らかだ。スポーツ紙デスクが分析する。
「WBCの激戦による疲労がまだ残っていると言わざるをえませんが、本塁打は昨季も3月と4月で6本と、月別でみれば最低で、もともとスタートはよくない。ゴールデンウイーク明けあたりから、本来の調子が戻ってくるのでは」
三振数についても、昨季は128でリーグ3位と、もともと三振が多いだけに、さほど懸念する必要はないと思われる。つまりは「三振が多い長距離砲」に当てはまる選手と言えるが、ホームランバッターはこの三振の数を基準にして、大きく2タイプに分かれるようだ。スポーツライターによれば、
「868本塁打の王貞治や2位の野村克也、6位の落合博満、15位の長嶋茂雄などは、ホームランバッターでありながら、三振が極めて少ない。王は1977年、50本塁打でタイトルを獲得した際の三振数はたった37でしたからね。一方、567本で通算本塁打数3位の門田博光は、三振数が1520と歴代12位。清原和博も525本塁打を放ちながら三振数1955(歴代2位)と、振り回すことで有名でした。村上の場合は後者の門田や清原タイプということでしょう」
調子が悪かろうと三振を恐れず、積極的な姿勢を見せ続けてほしい。