ヤクルトの主砲・村上宗隆が、チームの元監督・野村克也を凌駕した。
9月9日の広島戦、第1打席でバックスクリーンに飛び込む53号ホームランを放ち、南海・野村克也(63年)、ロッテ・落合博満(85年)の52本超えを成し遂げたのだ。
18年2月、プロ1年目を2軍キャンプで迎えた村上は、野村氏から既に素質を見込まれ、自身の最多本塁打記録である52本、さらには王貞治の55本を抜くよう激励を受けた。
「その時は、こんな日が来るとは思っていなかった。ホームランボールは、いつの日かご報告に伺って差し上げたい」
激励から4年後に野村超えを果たし、試合後の村上はそう喜びを口にした。
本塁打のシーズン記録に目を転じると、村上の53本は単独6位。ヤクルトのウラディミール・バレンティン(13年)が60本でトップ。2位は、巨人・王貞治(64年)、近鉄のタフィ・ローズ(01年)、西武のアレックス・カブレラ(02年)が55本で並び、阪神のランディ・バース(85年)が54本で続く。偉大なるスラッガーが名を連ねる中、その年に三冠王も併せて獲得し、チームを優勝に導いたのはバースしかいない。
このペースでいけば、バレンティン超えの新記録も可能とされる村上。はたして「歓喜のXデー」は来るか──。
(所ひで/ユーチューブライター)