セ・リーグ2連覇の王者、ヤクルトが苦しんでいる。5月24日の阪神戦で、9回二死走者なしから、まさかの大逆転負け。首位阪神に10ゲーム差をつけられる状況だ。
5月16日の巨人戦から1分けを挟んで、この日の敗戦で6連敗。しかも、勝利目前で白星を逃した。代走で途中出場し、そのまま右翼を守った並木秀尊が、ノイジーの打球を後逸。佐藤輝明の逆転打を呼び込んでしまったのだ。高津臣吾監督は試合後に、
「なんて言ったらいいのか。せめて体に当てるとか、なんとかしてほしかった」
と、イライラを爆発させた。 スポーツ紙デスクが言う。
「照明が目に入って、ボールを見失ってしまった格好です。ただ、本拠地球場だから、ある程度は準備しておかないと」
一方で、高津監督については、球団OBが「本性が出始めたね」と笑うのだ。どういうことかといえば、
「2年連続優勝監督と、すっかり『いい人』キャラクターが定着したけど、元来は気性が荒くて短気な性格。以前、阪神の矢野燿大前監督と罵声の応酬をしたことがあったけど、あれが素に近い姿なんだから。今回はよほど悔しかったんだろうけど、まだまだ焦る時期ではないから、落ち着いて采配してほしいよね」
思わぬ形で「真の姿」が垣間見えた一戦でもあった。