ところで打者に目を向けると、昨季、史上最年少で三冠王を獲得した“村神様”ことヤクルトの村上宗隆(23)の評価が思わしくない。
「守備力に大きな欠陥があります。現状のサード守備ではDH専門でしか使えません。仮に、昨オフに結んだ3年契約を満了して移籍したとしてもまだ26歳。その年齢でDH専任は早すぎます。それでも、ファースト兼DHとして獲得する球団が現れるかどうか。肝心の打撃も今季は確実性を欠いていますからね。2年360万ドルがいいところ。佐々木朗希との差は10倍に上るでしょう」(スポーツ紙デスク)
反対に「コーナーインフィルダー」として脚光を浴びるのが巨人の岡本和真(26)だ。
「ファーストとサードの守備が高いレベルで安定している。しかも、5シーズン連続で30本塁打を放つ打撃技術は12球団トップクラス。かつてパイレーツで強打のサードだった韓国人の姜正浩(36)を彷彿させ、ホームランも20本前後は期待できる。3年2500万ドルは見込めるでしょう」(友成氏)
WBCでチームメイトだったDeNAの牧秀悟(25)は、大型内野手としてまずまずの評価を得ているが、
「大学日本代表の4番を打っていただけに、米球界にも覚えめでたい選手の1人です。しかし、本職のセカンドは及第点レベル。そのため、ファーストへのコンバートは避けられないでしょう。それでも、かつて巨人の中島宏之(40)がアスレチックスと交わした2年650万ドル規模の契約は望めそうです」(友成氏)
ユーティリティープレイヤーを重用するのもメジャー流。内外野を守れるソフトバンクの栗原陵矢(26)は隠れた有望株だという。
「22年からメジャーのゴールドグラブ賞にユーティリティー部門が設けられたように、安定して複数のポジションを守れる選手の価値が高まっている。栗原はキャッチャー出身でファースト、サード、外野を守れる。バットのコンタクト力が上がれば2年300万ドルぐらいで手を挙げる球団は出てくるでしょう」(スポーツ紙デスク)
ならば、超高校級の青田買いはあるのか。高校通算130発を放っている、花巻東の佐々木麟太郎(18)は日米球団が注目する逸材だが‥‥。
「メジャーを語るレベルではない。練習試合も含まれるホームラン数はアテになりませんからね。複数のメジャーリーグのスカウトが視察に訪れていますが、単にブルージェイズの菊池雄星(31)やエンゼルスの大谷翔平(28)の“母校”に興味があるだけ。米球界には一定数の“花巻東フリーク”が存在するんです。いずれにせよ、佐々木は大学進学も視野に入れる堅実なタイプ。父・佐々木洋監督(47)の最後の野望は、あくまで高校から即メジャー契約。マイナーの厳しい環境で野球をやるつもりはないでしょう」(遊軍記者)
最後に不倫トラブルの渦中で去就が注目される“和製大砲”の査定結果はというと、
「西武の山川穂高(31)はメジャーではやっていけません。というのも、あの足を大きく上げる打法では、メジャー投手の“動くボール”に対応できませんからね。本人が『あの打ち方じゃないと打てません』と認めているように、このままNPB球団を追放されてもメジャーに移籍する目はない。国内の独立リーグあるいは台湾プロ野球で300~400万円の年俸を得るのがやっとでしょう」(スポーツ紙デスク)
まさに選手の評価は十人十色。ペナントの渦中だが、日本人NEXTメジャーの動向に注目したい。