やく 西武の渡部(健人)が出てきた時におかわりくんが抹消されて。おかわりくんの復帰が近いとなった時、これまた実況が「もうすぐおかわりくんが戻ってきます。これで両輪が揃います」と言うわけですよ。えっ? 両輪って。山川はいないことになってるんですよ。おかわりくんが戻ってきたら万事整うみたいなことに。
カネシゲ 高橋光成と今井達也のロン毛に「見苦しい。食事がまずくなる」と物言いがつきましたけど、僕が思うにポイントは似合ってるかどうか。高橋と今井は正直似合ってないんですよ。
やく それにネット民が。ネット民って9割方バカじゃないですか。
一同爆笑
やく 見苦しいと言った側に同調したネット民の書き込みで、「大谷やダルビッシュがそんな髪型しますか?」って。いや、ダルビッシュの髪は長いぞ(笑)。
ダンカン そのピッチャーが勝てば似合うし、チームが勝ってれば似合うんだよ。
カネシゲ 昔、阪神の井川慶さんがゲン担ぎで「負けるまで髪の毛切らない」を実践して、結局、12連勝してとんでもないボリュームの髪になってましたね。あれはあれで面白かった。
やく 西武では金子侑司に対する「働けコール」が問題になって西武応援団は自己批判したわけですけど。コール自体が無粋であって、単独の野次だったとしたら何にも問題ない。自己批判してる人たちの中に「あれは野次と同じだった」と反省してる人がいるわけ。野次がそれほど極悪非道、まったく許されないものとしてくくられている。これには猛然と反発したい。ダンカンはもうそういうのは「昭和だ」と、一抜けたみたいにオヤジのクセにしれっとしてるけど。それは違うんだと、せめてアサ芸には言っていただかないと。SNS上に書き込まれる「死ね」とかと一緒にするなと思うわけですよ。カネシゲさんの「野球大喜利」だって野次じゃないですか?
カネシゲ ‥‥野次ですね。
やく 気の利いた野次の集合体。少なくとも、98年の横浜日本一の時までは私も野次ってました、駒田とかを。すると野次に野次が呼応するわけです。こっちがケナせばあっちが誉める。それが面白い。
カネシゲ 掛布雅之さんは客席から小銭を投げつけられると言ってましたよ。そしたら平田勝男さんが「掛布さん、これが『グラウンドに銭が落ちている』ってことですかね」って。それは違う(笑)。それが笑い話として成立してたけど、今だったら犯人を捜してカメラ映像を分析して、名前と住所を晒されるということになっちゃう。
やく ホームランボール取っただけで晒される時代だからね。私だってホームランボール取ったら子供に譲らないと思う。
カネシゲタカシ:よしもと芸人として活動後、漫画家デビュー。「野球大喜利ザ・ベスト~こんなプロ野球はイヤだ~」(小社刊)他、著書多数。ベイスターズファン。
ダンカン:言わずと知れた「たけし軍団」メンバーで、所属事務所「TAP」の専務も務める。小学校入学以来の阪神ファン。
やくみつる:81年に「がんばれエガワ君」(芳文社)で漫画家デビュー。今や野球風刺漫画の重鎮である。「新語・流行語大賞」の選考委員も務める。ベイスターズファン。