北朝鮮が、かつてない食糧難に陥っている。
韓国の諜報機関「国家情報院」の報告によれば、北朝鮮国内におけるトウモロコシの価格は、昨年1~3月期に比べて約6割も上昇。コメの価格も約3割上昇し、金正恩政権が発足して以降、最悪の水準を記録したという。
その結果、餓死者の数は例年の約3倍へと急増し、自死者の数も昨年から約4割増加。手製爆弾を投げ込んで物資を略奪するなどの組織的で大規模な凶悪犯罪は、昨年同期の約100件から約300件へと激増しているのだ。
そんな中、国家情報院はまた、39歳を迎えた金正恩総書記の体重がストレスや睡眠障害などに起因する「過食症」で140キロ台に達した、とも指摘。加えて最近の総書記は、目の下にドス黒いクマが目立ち、酒の飲みすぎによる深刻なアルコール依存や、タバコの吸いすぎによる重度のニコチン依存に陥っている、と分析している。
金正恩の動静と北朝鮮の国内情勢に詳しいジャーナリストも、次のように指摘する。
「実は今年4月、北朝鮮は『最高位級の人物の不眠症治療のため』と称して、ゾルピデムと呼ばれる睡眠導入剤を、海外から大量に購入しています。この『最高位級の人物』が金正恩であることは明らかで、北の独裁者が食糧難への対応をはじめとする強いストレスや慢性的な睡眠障害などから過食症に陥っているとした、韓国諜報筋の見立てを裏づけるものと言っていい。それにしても、大量の北朝鮮人民がやせ細って次々と飢え死にしていく中、最高指導者が『デブ・ジョンウン状態』では、人民も浮かばれないでしょう」
心臓病や糖尿病など、致命的な持病を抱えているとされる金正恩総書記は2021年に一度、減酒や減煙を含めた劇的なダイエットに成功したと言われている。
ストレスや睡眠障害があるとはいえ、それからわずか2年で、過食症から絵に描いたようなリバウンド状態に陥り、またぞろアルコール依存やニコチン依存のドロ沼にハマッてしまったのだから、自分すらコントロールできない意志薄弱な指導者なのである。