アジア競技大会サッカーでU-22日本代表は10月1日、北朝鮮を2-1で下し、ベスト4進出を決めた。
ただゲーム内容は大荒れで、北朝鮮の選手がファウルを連発し合計6枚のイエローカードが飛び交った。試合後、怒りの収まらない北朝鮮選手が主審を取り囲み猛抗議する場面もあり、サッカーファンからは「明らかなレッドカード」「常軌を逸している」と非難の声が殺到した。
まさに前代未聞の試合といえるが、なぜ北朝鮮の選手はこれほどの暴挙を犯したのか。スポーツライターが語る。
「北朝鮮では国家の名誉を傷つけた選手には『懲罰』が待っています。1966年のW杯イングランド大会では、敗れた準々決勝のポルトガル戦前夜に、ある選手が宿舎を抜け出してイギリス女性と遊んでいたことが発覚。選手は帰国後、強制収容所に送られたといいます。今大会において金正恩総書記は『敵国』日本に勝利することを至上命令にしており、おめおめと負けて帰国すればどんな処罰が下されるかわかったものではない。ラフプレーを連発してでも絶対に勝たなければならなかったのでしょう」
試合後、元日本サッカー協会会長でJリーグ初代チェアマンの川淵三郎氏が自身のSNSを更新。北朝鮮の蛮行を見逃したレフリーに対し「とても信じられない」と苦言を呈しているが、日本はA代表も北朝鮮とW杯2次予選で対戦する。最近はVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が導入されているため、あまりにも危険なプレーにはレッドカードで一発退場と判断してもいいはずだ。
(ケン高田)