現役時代は千葉ロッテの正捕手として2度の日本一に貢献し、日本代表としてWBCにも出場した里崎智也氏。現在は野球解説者として活躍するなど野球界に多大な貢献をしているレジェンドだが、そんな里崎氏に存在を覚えてもらえなかったのは、元日ハムの杉谷拳士氏。その瞬間は一見、放送事故と思える衝撃度だった。
杉谷氏は自身の冠番組「杉谷拳士が取材中」(テレビ朝日系)で、セ・パ交流戦開幕記者会見を取材。司会の里崎氏に交流戦の展望を聞いたのだが、「ごぶさたしております。杉谷です」と挨拶すると、里崎氏は真顔で「えっ? 誰ですか?」と返したのだ。
さらに杉谷氏が改めて自己紹介すると里崎氏は「どこのチームですか?」と聞き返す始末。日ハムだと知ると驚いた顔で、
「あ、僕ロッテなんで一緒だったんですね。パ・リーグで」
などと答えたのである。
ここまで会話を交わしても、里崎氏は杉谷氏が誰なのかわからないまま。会ったことがあるか聞くなど記憶を呼び戻そうとしていたが、最後までピンとこない様子を見せていた。
そんな杉谷氏がみじめな思いをさせられたシーンだが、テレビ誌ライターは語る。
「もちろん里崎氏の愛あるイジりですよ。ただ、知らないふりの演技は俳優顔負けで、たまたま番組を見た人は本当に知らないのかと思い込んだかもしれません。番組ではネタバラシをすることもなかったので、ドン引きしたままの視聴者も多かったのでは」
野球だけでなく演技も一流であることを見せつけた里崎氏。杉谷氏がこのレベルに追いつくのはいつの日か。