ガーシーにどれほどの刑罰が下されるかは今後を見守るほかないが、すべての罪を清算した後、彼はどうなるのか。ある在阪組織関係者に身の振り方を聞くと、
「ヤクザにスカウトするか? アリやな。YouTubeで芸能人を脅すとかそういうのはやめさすけど(笑)。ネタ取ってくんのももっと目立たんとこ、政治家とか官僚とかそういうのがええねん。地方レベルでもええで。例えば公共事業にワシらの息のかかった会社をカマすとか、やりようは色々あるからな」
当のガーシー本人は著書「死なばもろとも」で〈ヤクザになんてなったところで、いいことなんて全然ない〉とうそぶいている。幻のヤクザルートは立ち消えとしても、根本氏が、ガーシーにとっての「最低の未来」を想定する。
「出所後も、ヤクザや半グレはガーシーを取り込もうと狙ってくると思いますよ。悪名とはいえ、ネームバリューがありますから。例えばガーシーの名前でまたバーをやらせてアガリを吸い上げたり、ホストにしたり、プロレスやらせるとか、なんでもアリですよ。あるいは、つながりのある仮想通貨とか投資詐欺グループの広告塔にしたっていい。いよいよ使えなくなったら捨てればいいだけ。逃げ回っていたということは、ガーシー自身には強力なケツモチがいなかったということですから、どうとでもなります」
つまり、反社会的勢力の奴隷となり、ATMのように金を吸い上げられ続けるというのだ。
ガーシーのYouTubeでの収益は総額1億円以上と言われる。また、オンラインサロンの会費は月額30ドル(約4000円)で会員数は4万人。単純計算で1億6000万円が毎月転がり込んでいたことになる。
「確実にどこかに金は隠しているでしょう。ですが、その金を作るために今までガーシーとタッグを組んできたような投資家連中は、逮捕されたことで『損切り』に動きます。ドバイにいる連中なんて、帰国したらほとんどが逮捕されたり、ヤクザに詰め寄られたりするような奴ばかり。つまり、日本から逃げてきたビビリ系の金持ちです。ガーシーを助けるつもりなんて毛頭ないですよ」(根本氏)
異国で再び築き上げた人脈を失い、虎の子の金はヤクザや半グレに狙われる。さんざん言いたい放題やってきたツケを、払わされる時が来たようだ。