韓国のオンラインコミュニティーにアップされた「女性の幽霊」を思わせる動画を巡り、韓国のネットユーザーが騒然となった。6月12日のことだ。
動画は仁川市と江原道江陵を結ぶ「嶺東高速道路」を走行中、防音トンネル上に立つ人影を捉えたドライブレコーダー映像。その人影が安全帽やベストなどを着用していないことから、作業員とは考えづらく、さっそくSNS上では「恐ろしい!鳥肌が立つ」「女の幽霊だ」「いや、宇宙から降りてきたエイリアンだ」との声が続出。その後、人影の正体が近くに住む女子中学生と判明して騒動は収まったが、これを機に、韓国内では心霊スポット巡りがブームの兆しを見せている。
「韓国映画を見ればわかる通り、韓国人は幽霊や怪奇現象といった類の話が大好き。肝試しで心霊スポットを巡る若者は、少なくありません。最近では、心霊スポットの様子をレポートするYouTube番組の人気が高い。もうじき夏休みがやってくることもあって、今回の騒動でブームに勢いがつくのは間違いありません」(韓国在住ジャーナリスト)
韓国には数多くの心霊スポットが存在するが、中でも2012年にCNNの「世界で最も鳥肌の立つ7カ所」のひとつに選ばれた、京畿道にある「コンジアム(昆池岩)精神病院」は、極め付きといっていいほど恐ろしい場所として知られる。韓国在住ジャーナリストが続ける。
「この病院は戦時中に旧日本軍により、拷問や処刑をする目的で建てられたものです。戦後、精神病院として開院したものの、多くの患者が謎の死を遂げ、院長も突如として失踪した。その後も不可解な出来事が多発したことで廃院となったという、超いわくつきの病院です。閉鎖後、出入り口が鉄の門で閉ざされ、有刺鉄線が張り巡らされてはいますが、度胸試しで中に入る若者があとを絶ちません。夏休みを前に放火などのトラブルが発生しないか、周辺住民は頭を痛めています」
ちなみに2019年には、病院内で撮影された映画「コンジアム」が公開されたが、出演した役者がその後、突然の活動停止を宣言。呪いのせいではないか、との憶測を呼んだのだが…。
(ジョン・ドゥ)