「心霊スポット」は大抵、人里離れた寂しい場所にあり、車がないと訪れるのは難しい。しかし群馬県には「なぜこんな所に?」と首を傾げたくなる「駅チカ」物件が2カ所もある。どちらも飛び降り自死が絶えなという、いわくつきの橋だ。
1カ所目は富岡市にある「不通橋」(写真)。鏑川の不通渓谷にある橋で「とおらずばし」と読む。上信電鉄の千平駅から徒歩3分という近さだ。
オカルトライターが説明する。
「1984年に完成した鉄筋の立派な橋で、不通渓谷を一望することができる。橋から上信電鉄の列車が通過するのが見えるので、鉄道の撮影スポットとしても人気なんです。ところがココ、橋から飛び降りて自死を選ぶ者が絶えず、ついには金網が設置された。高さが2メートル近くある田舎の小さな橋には不釣り合いな立派な金網で、異様な雰囲気を漂わせています。日が暮れると人の気配はなくなり、いかにも何か出そう。通りかかるとスマホが誤作動を起こすといった話も聞きます」
もう1つは、みどり市の渡良瀬川にかかる「はねたき橋」。歩行者専用の橋で、わたらせ渓谷鐵道の大間々駅から徒歩7分という近さだ。
「橋の近くは民家が建ち並ぶ住宅街で、こんな開けた場所に自死の多いスポットがあるのかと驚かされます。ただ、橋を渡って渡良瀬川の東側に行くと様子は一変。森に囲まれシーンと静まり返る。自死を考える人に向け、考えを改めるよう呼びかける看板が恐怖を掻き立てます。ここでは主に、女性の霊を見るという報告を聞きますね」(前出・オカルトライター)
かつては「群馬最恐の心霊スポット」として知られていた「はねたき橋」だが、今は少しトーンダウンしたようだ。
「以前は今にも落ちそうな古い吊り橋でしたが、94年に今の立派な橋に架け替えられました。同時にすぐ近くに広場が整備され、駐車場もできた。夜に橋をライトアップするようになると、一転してデートスポットに変貌したんです。それでも自死をする人は絶えないとか」(前出・オカルトライター)
あなたの街にも、身近な駅チカ心霊スポットがあるかもしれない。