交流戦で失速したものの、セ・リーグ首位をなんとかキープして、6月23日からのリーグ戦再開に突入する阪神・岡田彰布監督。大阪出身で、現在も兵庫県内に自宅を構える虎将だが、実は仙台にも縁を持つようになった理由は、あまり知られていない。
楽天との交流戦があった6月6日に、岡田監督は宮城県の東日本放送(テレビ朝日系列)の単独インタビューに応じていた。
「2015年から解説をしており、その時はオリックス、阪神とセ・パ両球団で監督経験がある球界OBとして招かれました。大人しく内気な性格の人が多い東北エリアで、ホンネ丸出しに『そらそうよ』など、どんでん語録を中継で連発する仙台の他のテレビ局はビックリ仰天。『ウチでは到底、起用できない。視聴者から苦情が来そう』とビビりまくっていました」(地元放送関係者)
関西では絶大な人気を誇る岡田監督だが、ずっと気になっていたことがあった。
「岡田さん自身が『俺のことはヨソの地域でもみんな知ってるんかなぁ』と気にしていた。それならと仙台に解説業の仕事を売り込んだら、東日本放送がオファーをしてくれたのです」(当時を知る関係者)
もうひとつ、岡田監督の出身学校によるものも大きい。
「KHB(東日本放送の愛称)は早稲田大学閥が強いことで有名です。仙台出身で現在も解説業で福岡から呼ばれている江尻慎太郎は、早大野球部出身。6月7日に中継した楽天×阪神戦は、同じ早大OBの鳥谷敬がキャスティングされる徹底ぶりです」(前出・地元放送関係者)
岡田監督が縁もゆかりもなかった仙台の地で名をはせるようになった裏には、評論家時代に属した媒体でもキャッチできなかった、知られざるエピソードがあるのだ。