2013年に1作目が公開され、ショッキングな映像がホラーファンの心を鷲づかみにしたアメリカ映画「死霊館」シリーズ。実在するアメリカ屈指の超常現象研究家で、ゴーストハンターとして活躍したロレイン・ウォーレン夫妻を主人公に、彼らが実際に体験した怪奇現象や事件をベースに描いたノンフィクション・ホラーだ。
そんな「死霊館」の舞台となった、ニューイングランド地方のロードアイランド州にある1軒家が、120万ドル(約1億3400万円)で売りに出されたのは、一昨年だった。現地ジャーナリストが語る。
「1826年頃にバスシーバ・シャーマンという女性が夫と暮らしていた屋敷で、彼女は悪魔と取り引きし、生後間もない我が子を悪魔の生贄にしようとしました。しかし、最終的にはロープで自ら死を遂げ、その呪いが屋敷に乗り移ってしまった。そして悪霊となったシャーマンにより、1971年にこの屋敷に移り住んだペロン一家が連日、恐ろしいポルターガイスト現象に見舞われたというわけです」
事件が起こった後、屋敷は何組かのオーナーに引き継がれたが、いずれも体調不良や精神的不安に襲われ、地元の「Mott & Chace Sotherby不動産」に売却。商魂たくましいこの業者は「死霊館の舞台になった屋敷」として、ウェブサイトやYouTube等でホラー映画の予告編ばりの宣伝動画を展開し、買い手を募った。
そんないわくつきの物件に、約2億円で新たな買い手が見つかったのは、昨年のことである。
「購入したのはジャクリーン・ヌニェスという不動産開発業者で、周辺を『ガンピング』と命名。ホラー体験ができるキャンプ場として8カ所にテントを設置しました。『恐怖度』に合わせ、宿泊料金をそれぞれ300~400ドル(4万2000円~5万6000円)を設定。今年6月から10月までの期間限定で、特別イベントを開催しているそうです」(前出・現地ジャーナリスト)
ちなみに「恐怖レベル10」のテントでは「史上最高の恐怖体験」が味わえるとあって、ホラー&オカルトファンからの問い合わせが殺到しているという。
もちろん日本からの予約も可能なので、ホラー好きは旅行がてら、訪ねてみる価値はアリか。
(ジョン・ドゥ)