フランスで開催されているバレーボール・ネーションズリーグ(VNL)で6月22日、世界ランク7位の男子日本代表が、同2位のブラジル代表を3-2のフルセットで破った。まさに快挙だ。日本はブラジルに1993年から公式戦29連敗中でこれがなんと30年ぶりの勝利である。日本のブラン監督も、
「テクニックや戦術も大切だけど、攻める気持ちと自分たちの力を信じろといった」
と興奮気味にコメントしていた。
強さはもちろん、今の日本代表は国内ばかりではなく東南アジアでは「追っかけ」がいるほどの大人気。主将の石川祐希(ミラノ)を筆頭に、来季イタリアリーグのモンツァへの移籍が決まった高橋藍(日体大)はインスタグラムで117万人以上のフォロワーがいる。イケメン+実力のある選手がずらり顔を揃えているのだ。
国内での次回代表戦は4年ごとに日本で開催されるFIVB(国際バレーボール連盟)主催・ワールドカップバレー(W杯・女子は9月16日~、男子は30日~開幕)だ。
W杯についてはバレー担当記者が、
「人気と観客動員の急降下を補うためにジャニーズとタッグを組んだんです」
と言うように、中継でジャニーズの新人ユニットがデビューする登竜門でもあったが、もはやその必要は無い人気ぶり。VNLの名古屋大会では男子大会は全日程で満員札止めで、
「報道陣の取材エリアを急遽縮小して観客席にしていた。こんな光景は見たことがない」(前出・記者)
といった具合なのだ。
9月に開幕するW杯についても、
「男子の観戦チケットは確実に完売になるでしょう。強いし、人気もあるし、サッカーではなくバレーのW杯がこんなに待ち遠しいのは久しぶりです」
と、大会関係者はホクホク顔。30年ぶりのブラジル撃破が、バレーボール界がジャニーズとの「縁切り」に加速をつけることは間違いない
(小田龍司)