プロ野球・広島カープの九里亜蓮投手が7月5日、海外フリーエージェント(FA)権の資格取得条件を満たした。
九里はスポーツ紙の取材に対し、
「実感はあまりない。向こう(メジャー)の野球に興味はある。そこまでのレベルに達せればって気持ちはある」
とコメントし、メジャーへの憧れを口にしている。
2013年のドラフト2位指名で広島入りした九里は、17年に頭角を現し9勝を挙げると、その後も3年連続で8勝、21年には初の二桁となる13勝を記録。プロ10年目になる今季はここまで13試合に先発し、6勝3敗、防御率1.76で、文字通りチームの大黒柱になっている。
ただ、メジャー挑戦については厳しい指摘もある。
スポーツライターが語る。
「九里は過去、かつてのカープのエースでメジャーでも活躍した黒田博樹氏のピッチングが理想とコメントしており『そこに近づけるように頑張っていきたい』と熱っぽく語っています。実際、ベースを広く使うスタイルは黒田氏を思い起こさせますが、9年間で二桁を挙げたのはたった1度だけ(黒田氏は渡米前の11年間で二桁勝利6度)。現状ではメジャーで通用するかはまったくの未知数です。彼は21年オフに3年契約を結び、今季は2年目。スカウトもしばらく様子見といったところのようです」
広島ファンにとっては、1984年以来の日本一が実現するまで地元で活躍して欲しい気持でいっぱいだろう。
(ケン高田)