ロッテの佐々木朗希が7月5日の西武ライオンズ戦に先発登板し、今季最長の8回を投げて5安打無失点。11三振を奪い、6勝目をマーク。さらに規定投球回数に到達すると、107奪三振、防御率1.50でリーグトップに立った。初回は二塁打と内野安打、暴投で無死二、三塁になったが、マキノン、中村剛也、高木渉を3者連続空振り三振。ストレート狙いのライオンズ打線に、変化球攻めで対応した。スポーツライターが言う。
「ベテランさながらの投球術でした。打者の狙いを見透かして左右のコースに投げ分け、直球とフォークの割合を減らしてスライダー主体の新しい配球。すばらしい一面を見せてくれました。これがどこまで進化するのか。21歳とは思えない落ち着きとクレバーさでしたね」
アメリカ球界での佐々木の評価も、急上昇している。世界デビューした3月のWBC準決勝のメキシコ戦では、メジャーリーグの編成やスカウトが60人が佐々木のピッチングをチェック。日本のペナントレースでも登板の都度、メジャー関係者が視察に訪れ、球速や回転数などのデータを収集している。現行ルールでは25歳以下の海外選手は契約金が制限され、マイナー契約から始まるのだが、仮に佐々木が25歳でアメリカへ渡ったらどうなるのか。メジャー関係者によれば、
「千賀滉大は5年総額約100億円でニューヨーク・メッツと契約しましたが、佐々木はその上をいくと言われています。現在の佐々木の年俸は8000万円(推定)ですが、大リーグ入りとなれば6年総額150億円から180億円のオファーは届くでしょう」
日本の至宝と呼ばれる佐々木。ピッチングの組み立てまで完璧にこなし、どこまで評価を上げるのか。