女子フィギュアの浅田真央(21)にイマイチ輝きが戻ってこない。グランプリ(GP)シリーズ第4戦「NHK杯」は、自慢のトリプルアクセルを封印したまま、優勝を逃した。その陰には、「家庭の事情」があったというのである。
浅田といえば、11月12日に閉幕したGPシリーズ第4戦、NHK杯でも鈴木明子の後塵を拝し、2位という結果に終わった。復調の兆しはあるものの、この間のスランプは、今年4月に行われた世界選手権で6位惨敗に端を発している。その不調の理由を巡り、さまざまな憶測が流れたことがあった。スポーツ紙デスクが振り返る。
「当時の真央ちゃんは大会直前に5キロ近くも痩せ、その原因が高橋大輔との熱愛だとか、過度なダイエットのためだと報じられましたが、実はその頃から、家庭の事情があると見られていました」
加えて、実家暮らしから突然、中京大学の近くに部屋を借りたり、自動車教習所に通いだすなど環境の変化も一因と見られていた。フリーライターが話す。
「彼女を指導する佐藤信夫コーチは、新横浜プリンスホテルスケートセンターを拠点としていますが、小塚崇彦ら他の選手に比べ、彼女がここで練習する日が極端に少なくなった。そのあたりから、真央ちゃんの家族の事情ではないかと言われるようになりました。しかも最愛のお母さんの体調が、あまりよくないという話が一気に広がりました」
以前から、将来を嘱望され、たびたび海外を拠点とした活動も打診されてきたが、あくまで国内拠点にこだわっていた浅田。その理由は仲のいい家族の近くで生活することが、コンディション維持には不可欠だったからだった。しかし、母親の体調不安となると、練習どころでないのも合点がいく。スケート連盟関係者が話す。
「浅田姉妹同様、きれいなお母さんで有名なのですが、最近では体調の悪さが痛々しいほどです。真央ちゃんも、一時ほどの痩せぶりではないにしろ、心労から太腿の筋肉が落ちてしまってますね。彼女の代名詞のトリプルアクセルが精度を欠いているのも、体調と練習不足からでしょう。〝封印〟ではなく、跳べないというのが正しいのでは‥‥」
昨年はGPファイナルを逃した浅田。今年は、来月8日にカナダ・ケベックで開幕するファイナル出場を射程に入れてる。前出の関係者が続ける。
「ここに来て、自分の活躍が何よりの薬だと思えるようになってきたみたいです。苦手のルッツもかなり克服しているし、25日からの『ロシア杯』は、確実にトリプルアクセルを決めて優勝してくれるはずです」
ただ、その舞台には、ロシアの新鋭も出場するという。前出のライターが話す。
「怖い存在は、昨季の世界ジュニア女王のソトニコワ(15)でしょう。フリーでは、真央ちゃんと同じ『愛の夢』で挑んでくるはずです。元世界女王のプライドにかけても、新星にナメられてほしくないですね」
その先には、母娘の悲願であるソチ五輪金メダルが待っている。