今シーズンからの現役復帰を宣言した浅田真央。指導する佐藤信夫コーチのもとには、復帰が取りざたされ始めた発表数日前から記者が殺到していた。
発表後の5月18日には、それまで「私の口からは言うことはできません」と話していたコーチも、新横浜スケートリンクでマスコミに対応。今後の指導や現状の浅田選手について「今のところは、1年前とそんなに変わらずにできている」「いつごろ(元のレベルに戻れるか)とは、今の私にも言えない」と言葉を選びながら、浅田の今後の演技について、「これからどう変わっていくのか興味津々」と答えている。
佐藤コーチのコメントに、長年浅田を応援し続けてきたフィギュアウォッチャーはこう分析する。
「先生(佐藤コーチ)の口から、『精神面ではいろんな経験をして、ずいぶんオトナになったと思う』という言葉があったんです。先生は真央ちゃんが『オトナの女性の演技』ができると確信し、期待しているからこそ“興味津々”と言ったんだと思います」
というのも、佐藤コーチはソチ五輪終了後、テレビの単独インタビューで浅田のことを「どれだけ子供なんだと思ったこともあった」と答えている。頑固で人の言うことを聞かない浅田にかなり手を焼いたというエピソードだ。
「その先生が『オトナになった』と感じたということは、彼女の1年間の休養が無駄ではなかったということです。東北の被災者を訪ねたり、ラジオのパーソナリティをしたり、初めて子供のためのスケート教室の指導をしたりなどのたくさんの体験が、みんな彼女の身になっていると先生は見抜いたんです」(前出・フィギュアウォッチャー)
オトナになった浅田なら、佐藤コーチと結ばれた深い絆を武器に、さらに飛躍した超絶演技を見せてくれるに違いない。