この夏のドラマ最大の注目作品は、「半沢直樹」(TBS系)のスタッフが再集結した堺雅人主演の「VIVANT」(同)だが、もう一本、ヒットドラマの制作陣が手がける注目作がある。それが松岡茉優主演の「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」(日本テレビ系)だ。
テレビ誌ライターが説明する。
「2019年に大ヒットした日テレ系ドラマ『3年A組 今から皆さんは、人質です』の制作陣が手がける話題作。当初、柴咲コウが予定されていた教師役を、生徒たちとのスリリングなバトルを展開するためにと松岡にお鉢が回ってきた。自身のドラマの代表作にと相当に気合いが入っているようですね」
だが、7月15日の初回放送で大きなインパクトを残したのは、生徒役の芦田愛菜の演技だった。
「芦田が実に6分間にも渡る号泣演技を見せ、視聴者の度肝を抜いた。完全に役が憑依したかのような松岡を食う勢いの迫真演技で、涙を流す目はみるみる赤く腫れていくのですから驚きました。タイムリープもののSFミステリーですが、今回の芦田の演技に、SNS上には『人生何回めだ?』の声が溢れましたね」(前出・テレビ雑誌記者)
子役出身女優の多くは、20歳前後になると「大人の女優への脱皮」というテーマがつきまとい、多くがその壁に悩まされてきたが、
「今回の芦田の演技を見る限り、その心配は全くいらないでしょう。松岡はもちろんですが、今後の活躍が期待される生徒役の若い俳優陣にも、大変な刺激になったはずです」(芸能ライター)
この芦田の迫真の演技が話題になり、初回の見逃し配信の視聴回数は2日で100万回を超えたという。視聴率はイマイチだが、芦田の成長ぶりを世間に刻み込む作品となりそうだ。
(露口正義)