蜂には毒がある。蜂に刺されると死ぬ場合もある。そう言われていたように記憶していたが、なんとミツバチは特別で、刺されれば刺されるほど肩凝り、男性機能の向上からガンまであらゆる症状が解消! 元気になるという説があるのだ
10年ほど前になるが、ドイツ国立ガン研究所が職業別ガン発症率を発表。それによれば、養蜂家のそれは、著しく小さく、その理由として、養蜂家が蜂蜜やローヤルゼリーをたくさん摂るからではなく、ミツバチに頻繁に刺されているからだ、と結論づけた。
“蜂に刺されると健康になる”とは何やら怪しげに聞こえる説だが、この”蜂針療法”の歴史は古く、古代エジプト人やバビロニア人も利用したと言われ、ヒポクラテスなども効果を記述しているし、現在でもロシアをはじめ、イギリスやドイツやアメリカでも“蜂毒”に関する薬理的効果の研究が発表されている。
東京・新宿区戸山で蜂針療法を行っている新垣正氏が言う。
「ミツバチの蜂液にはメリチンなどの活性ペプチド類成分が多く含まれておりヒトの免疫力を引き出し、症状を改善する。あらゆる症状に有効です」
元気になった。腰痛、頭痛、肩凝りが改善された。高血圧が改善された。そして中にはガンの症状が緩和されたという例まであるという。
施術の方法はこうだ。生きたみつ蜂の針をピンセットで抜き取り、その針に含まれている0.1mgほどの針液を体のツボに刺す。
「血行をよくし、炎症を緩和し、化膿菌を殺し、弱った神経に活力を与える作用をする」(新垣氏)
チクッとする程度でその痛みはほとんど気にならない。この蜂針の効果についてはわが国では1950年から玉川大学で研究が始まり、現在では、ミツバチ科学研究所が設立されて研究が続けられている。