熱狂的すぎる阪神ファンが暴挙に出たことで、他球団を巻き込む事態に発展するかもしれない。
問題となったのは、8月18日のDeNA戦。9回の盗塁を巡る審判団の判定に、岡田彰布監督が「走塁妨害」をめぐって猛クレームをつけたのだ。抗議は受け入れられず、阪神は敗戦。
恒例の試合後会見も「しゃべらへん!」と拒否するほど、岡田監督の怒りは収まらなかったが、それ以上に暴走したのが、レフトスタンドなどに陣取る阪神ファンだった。試合終了と同時に怒号をDeNA選手らに浴びせかけ、メガホンやプラスチックコップなどが次々とグラウンドに投げ入れられたのである。
DeNAの選手3人がヒーローインタビューを受けている最中にもブーイングを飛ばしたり、球団歌「六甲おろし」を大合唱して妨害。お立ち台にいた宮崎敏郎が、ブーイングの方向をインタビュー途中に見る様子が中継映像にも映し出された。DeNA球団関係者が言う。
「コロナ禍以降、ファンが大人しくなったぶん、阪神ファンの目に余る行為がさらに目立つようになった。オフに12球団が集まる会議などで、複数球団から対応策が議題として上がる可能性もあるでしょう」
プロ野球統括する日本野球機構(NPB)や他球団幹部からも、阪神ファンは以前からマークされている。NPB関係者も渋い顔だ。
「2020年から3年間は、人数制限や声出し応援の禁止などの様々な制約がある中で試合が行われました。どの球団も注意喚起に対し、ファンはある程度、従っていました。ですが甲子園球場や京セラドーム大阪では、いくら呼びかけても阪神ファンがルールを守らず、テレビ中継でも応援歌を合掌する音声がはっきりと確認できたほど。他球団の幹部から『マナーが悪い』『行儀が悪い』と阪神側にクレームが殺到していました」
この時、対応にあたった当時の谷本修球団本部長は、関係各所からの問い合わせに真摯に応じることなく、
「オフレコの場所では『なんでそんなこと言われなあかんねん』と逆ギレしていました。結果として現場を放置し、見過ごすことになったのです。そんな人物が今でもタイガースや阪神電鉄のエンタメ部門の総責任者として、電鉄の取締役に名前を連ねている。責任は重いですね」(在阪メディア関係者)
今回の件も起こるべくして起こり、醜態をさらしてしまった。トップクラスの人気を誇る阪神に「まともな対応」が求められている。