ついに名古屋の「大将軍様」が怒った。
中日は8月23日の阪神戦に、痛恨の逆転負け。敵地14連敗は、64年ぶりに球団ワースト記録を更新する不名誉な数字となった。
前日の延長10回サヨナラ負けでは何度も勝ち越し機がありながら、打線が全くいいところなし。そしてこの試合も阪神と1本差の10安打を放ちながら、2-7と惨敗した。借金は1995年以来、今季最多の26に膨らんだ。首位阪神とのゲーム差は、この時点で26という気の遠くなる状況である。
実は前日の敵地13連敗の時点で、普段は怒りを表情に出さない立浪和義監督が、静かにブチ切れていた。
「打者は絶好機に集中しているが、ボールに執着しないと。投手はホームより点を取られて、打者は点が取れずに、成績にはっきりと出ている。去年よりひどい状態」
球団関係者も、この惨状を嘆く。
「やることなすこと、全て裏目に出ています。ここまで徹底して負のスパイラルに物事が動いている監督は、あまり見たことがない。今シーズン、球団で大きな話題になるのは、大島洋平の通算2000安打達成だけ。間もなくそれは現実のものになりますから、残りの30試合ほどは単なる消化試合になります」
立浪監督、ファン双方にとって、本当の地獄はこれから始まるのだ。