はたしてその正体は、身長2メートルを超える黄色い目のエイリアンなのか、はたまた人間を頭から食らい跡形もなく食い尽くす、という伝説の怪物「ロス・ペラカラス」なのか。
南米ペルー北部、アマゾン川上流に位置するメイナス県アルトナナイ地域の村に住む15歳の少女が、何者かによって連れ去られそうになり、首を切られる事件が発生した。実はこの村では「身長が2メートル以上あるエイリアンのような化け物」による襲撃事件があとを絶たないことから、警察や軍隊も出動する騒ぎに。この事件はペルーのニュース専門メディア「RPP Noticis」などにより、大々的に報じられた。通信社記者が説明する。
「事件が起こった村は、ペルー北東部ロレート県の県都イキトスから船で約10時間の場所にあります。今回の事件では国家警察のほか、ペルー海軍も出動して怪物の正体を突き止めるべく、真相究明にあたりました。エイリアンの存在は確認できませんでしたが、周辺地域にある熱帯雨林は、地下資源の花形とされる金が眠っているエリア。中南米では80年代からこうした地下資源の違法採掘が増え続けており、アマゾンの熱帯雨林には2300カ所以上の違法鉱山が存在するといわれます。違法採掘を主導するのは、大半が麻薬密売組織などの犯罪集団。彼らは密林を切り開いて町を作り、そこを拠点として採掘を行います。そしてその町には、犯罪メンバーや労働者たち相手の、夜の店が立ち並んでいる。ここで働かされているのが、周辺地域からさらってきた少女たちだというんです。そんなこともあって捜査当局は、今回のエイリアン騒ぎは、ジェット・パックのようなハイテク機器を着用し、飛行しながらターゲットを狙う、金の違法採掘組織による少女誘拐未遂事件だった可能性が高い、との見方を強めています」
確かに「宇宙人」を目撃したという村人は現地メディアの取材に対し、
「体長2メートルの黄色い目をした銀色の宇宙人は空中を浮遊し、狩りに使う道具で反撃したが、撃ち落とすことができなかった」
と証言している。地理的なこともあり、当局の警戒が十分とは言えない中、住民たちの不安は募るばかりなのである。
(ジョン・ドゥ)