巨人の坂本勇人内野手が、9月7日に神宮球場で行われたヤクルト戦で「5番・サード」で先発出場。プロ17年目、通算2081試合目で初めて3塁の守備についた。
坂本はこの日、体調不良明けのスタメンだったが、9回にダメ押しの17号2ランを放つなど活躍。守備でも4回二死2塁、サンタナの3塁ゴロを倒れ込みながら捕球してアウトする好プレーを見せていた。
原辰徳監督は試合後、坂本の3塁起用について「もう離脱してほしくない選手だから。チーム最善策」と明かしたが、果たして適性はあるのだろうか。スポーツライターが語る。
「今季、セ・リーグの失策ワースト3は、ヤクルト・村上宗隆の20、中日・石川昂弥の15、阪神・佐藤輝明の14と、すべて3塁手です。ホットコーナーと呼ばれる3塁では鋭い打球を処理したり1塁への強く正確なスローイングが求められる。一方で遊撃手ほど守備範囲は求められず体への負担が少ないことからベテランがコンバートされる例が多いわけですが、坂本のサードの守備を見る限り村上や石川よりも上なのは間違いない。坂本は頑なに遊撃にこだわっていたようですが、選手寿命を考えても、もっと早くコンバートしてもよかったと思いますね」
Aクラスも危うい巨人。来年も契約が残っているものの退任が囁かれる原監督だけに、坂本の3塁コンバートは結果的に「置き土産」となるかもしれない。
(ケン高田)