ついに「卒業」の日が近づいてきた。「news zero」(日本テレビ系)でキャスターを務める嵐の櫻井翔が、ジャニー喜多川氏の性虐待問題についてVTR出演によるコメントを出したのは、ジャニーズ事務所の会見当日だった。
「噂という点では(問題を)耳にしたことはあった。二度とこういったことが起こらない環境作りの徹底が求められる」
そう語った櫻井に対し、海外メディアを中心に、疑問の目が向けられているのだ。ジャニーズ所属の櫻井が「ジャパンラグビーアンバサダー2023」を担っているからだ。
世界基準に照らし合わせれば、ジャニーズ事務所のタレントがニュース番組のキャスターを担当していることも、由々しき事態である。
「ジャニーズが性加害を認める会見を開いた後、スポンサー企業が続々と、ジャニーズ所属タレントとCM契約しない、あるいは契約更新をしない意向を示しています。『ジャニーズ離れ』が加速しており、CMで成り立っている『news zero』にも影響が及ぶのは必至。各方面から、櫻井への降板圧力が大きくなってきています。日本テレビは看板のニュース番組でリスクを負いたくないでしょうし、ジャニタレを起用するメリットはもうありません」(テレビ制作会社関係者)
櫻井のキャスター降板がいつ発表されてもおかしくない状況で、日テレ内の頭痛のタネになっているのだが、現場スタッフにとっては好都合だという。
「大物タレントがキャスターだということで、周囲のサポートや気使いは莫大でした。これまで櫻井のコメントはほとんどカンペを作らないといけませんでしたし、外での取材となれば、段取りや質問内容を全てスタッフが作成し、櫻井はそれに沿うだけ。櫻井に主体的な動きはなく、スタッフの下ごしらえと準備が大きな負担になっていました」(前出・テレビ制作会社関係者)
まさにロボットのように動くだけのアイドルキャスターをめぐる問題は、各方面へと拡大する一途なのである。
(佐藤恵)