自民党関係者も裏付けるかのように、
「下痢がひどいようで、頻繁にトイレに行かなければならない。党幹部の中には『もうオムツでもしないとまずいのでは』と不安を口にする人もいるほど。与党の会合でもたびたびトイレに立つし、明らかに顔色が悪い」
もしや第一次政権の失敗再び‥‥と思いたくなるほど、状況は似てきている。森氏が続ける。
「野党は持病のことを国会審議で取り上げるのはイジメみたいになるからやめよう、と思っていた。しかしコトここに至っては、取り上げざるをえない。
『危機管理能力として、こんなに顔色と体調の悪い人に総理が務まるのか。この際、病状について説明を求めよう』との声が上がりました」
袋叩きにあい、体調も悪化。安倍総理の焦りっぷりは、拉致被害者家族会の反対を押し切って、北朝鮮に政府訪朝団を派遣したことに表れた。10月28日、29日に訪朝団は北朝鮮特別調査委員会幹部との交渉に臨んだ。拉致問題は内閣支持率に直結し、政権急浮上の起爆剤になりうるからだ。ところが、北朝鮮の出方は不透明で不確定要素が大きく、「北朝鮮カード」をアテにはしづらい。
では、どうするか。いよいよ「解散カード」を切るしかない。自民党内に流布するそのシナリオはというと、
「11月17日に7~9月期のGDP(国内総生産)速報値が出ます。それを受けて18日に『消費税10%への引き上げを先延ばしする。今は上げる経済状況にない』と発表し、畳みかけるように、翌19日に解散カードを切り、総選挙へと突入する。公示期間を考えると、投開票は12月14日でしょう。安倍総理は内閣情報調査室に『このシナリオで、どのくらいの支持率が取れるか調査しろ』と命じました。安倍総理は数週前から、年内解散説を意図的に流す観測気球を上げています。野党の動き、反応を見て、いけそうならいく、と。今、選挙をやっても、まだ決め手に欠ける野党が弱いため、負けることはないでしょうから」(森氏)
悪あがき、苦し紛れの一手は現実のものとなるか。自民党関係者が言う。
「安倍総理は小渕氏に議員辞職を促した際、『もうじき解散するから。キミはまた当選できるよ』と言い含めたとの噂も聞いたし‥‥」
崖っぷちからはい上がるのか、このまま崩壊カウントダウンを聞くのか。2度目の政権放り投げだけは許されない。