中日、巨人などで活躍した井端弘和氏が、野球日本代表「侍ジャパン」の次期監督の正式な就任要請を受けていたと9月27日に報じられた。
日本代表は来年11月に国際大会「プレミア12」、26年に次回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を控えるが、まずは今年11月16日から東京ドームで開かれるアジアプロ野球チャンピオンシップの指揮が井端ジャパンの初陣となる。ただ、26年のWBCで指揮を執るかは未定という。
日本代表監督を巡っては、3月のWBCで優勝に導いた前任の栗山英樹氏が任期満了となり、侍ジャパン強化委員会を中心に後任選びに着手。8月中の決定を目指していたがずれ込んでいた。今回、人選が難航した背景には、長期の契約期間がネックといわれているが、そのあたりについて野球解説者・高木豊氏が25日更新の自身のYouTubeチャンネルで話している。
高木氏はなかなか監督が決まらない要因について、「3年後、例えばジャパンのユニフォームを監督として着ると、他の球団からオファーがきたときに監督になれないらしいんだよ。契約的には。そうなってくると、虎視眈々と狙っているやつばかりなんだよ。だからなかなか『うん』と言わないらしい」
つまり、各球団の監督オファーを期待している人物にとっては、日本代表の監督を受けにくい背景があるということだ。
さらにこれまで監督候補として工藤公康氏、高橋由伸氏、井口資仁氏といった名前が出てきたが、
「この3名というのは監督のチャンスはまだまだ残されているし、人気があると思う。そうなってくると全日本の(ユニフォーム)を1回着たばかりに、その時期を逸するというか、婚期を逃すみたいなもの。そうなってくると人生設計が狂うなとか、そういうことじゃないの?」
と話していた。11月のアジアプロ野球チャンピオンシップはともかく、来年秋の「プレミア12」や3年後のWBCはどうなるのか。「つなぎ」が濃厚となりそうな井端氏の心持ちも気になる。
(鈴木十朗)