記者会見での「指名NGリスト」が存在したジャニーズ性加害をめぐる大騒動で、リストに入れられた記者が憤慨している。
「特定の記者」を指名しないようにするためのもので、会見の運営を受託したコンサル会社が事実だと認めて謝罪する事態になった。「会見の円滑な運営準備のため」という言い分で、ジャニーズ事務所の関与はないとされるが、結果的に都合の悪い質問を排除する形となったことで、ジャニーズにも批判が集中している。
リストに掲載された「NG記者」のひとりである、東京新聞記者で「Arc Times」キャスターの望月衣塑子氏は、会見で自身の順番ではないにもかかわらず不規則質問を繰り返し、壇上の井ノ原快彦からたしなめられた「名物女性記者」。10月4日夜、Xに投稿し、次のようにブチまけている。
〈大変不愉快です。やはり茶番・八百長会見でした。ジャニーズ事務所に反省など微塵もありません〉
その上で、さらなる猛批判を展開。
〈このまま新会社での再出発など、到底絶対許されません。東山氏と井ノ原氏の辞任を強く求めます〉
なんと、ジャニーズ新経営陣の辞任を要求したのである。さるメディア関係者が言う。
「この問題をもってトップの辞任まで求めるのは意見が分かれるところだと思いますが、重大な性加害問題を追及する記者として、憤るのは当然。ただ、望月さん自身も『都合の悪い媒体』を排除していた過去を踏まえた上で議論した方が、フェアではないでしょうか」
このメディア関係者が指摘するのは、2017年9月23日に「武器輸出と日本企業―安倍政権の危険なねらい」と題して、新潟市内で行われた望月記者の講演会だ。
同25日の産経新聞オンライン版によれば「本紙記者だけが取材を拒否される事態」があったとのこと。主催した新潟県平和運動センター側から「望月記者が話したいことを話せないので、産経だけは駄目だ」として、入場を断られたというのである。先のメディア関係者は、
「今回のジャニーズと同様、望月さん自身が直接、産経の取材を断ったわけではないでしょうが、このケースは質問NGどころか参加拒否。ジャニーズ問題に関する発展的な議論のためにも、ご自身の件も真摯に振り返るべきだと思います」
この指摘を望月記者はどう受け止めるか。
(川瀬大輔)