元横綱・貴乃花の花田光司氏が、1歳年上で「初恋の人」だった女性と再婚していたと、「週刊文春」が報じた。記事によれば、女性とは花田氏が十両だった10代の頃に2年間交際していたが、今年3月、女性が花田氏へ手紙を送ったことがきっかけで、30年ぶりに再会。その後、交際が始まり、8月に入籍したという。
とはいえ、再婚の事実を絶縁中の母でタレントの藤田紀子をはじめ、兄で元横綱・若乃花のタレント・花田虎上、さらには長男の花田優一、次女の白河れいにも伝えていなかった、との一部報道も。ふと花田氏の親方引退劇と離婚時を思い出した。
貴乃花親方(当時)が東京・六本木ヒルズに300人のマスコミを集めて、日本相撲協会に退職願を提出したとする、事実上の「廃業・引退」会見を開いたのは、2018年9月25日。きっかけは、前年秋に起こった日馬富士による貴ノ岩暴行事件だった。
貴乃花親方はこの事件で協会の対応に問題があったとして、内閣府に告訴状を提出。だが直後の大阪場所で、弟子の貴公俊の暴行の事実が明らかになり、告訴状を取り下げる事態に。降格処分後は、一兵卒として再スタートしていた。
「ところが突然、全親方は各界内にある5つの一門のうちいずれかに所属しなければならず、それができなければ来場所以降は弟子たちは土俵に上がることができない、とのルールを協会が取り決めた。むろん、反旗を翻した貴乃花親方に対する仕打ちです。その期限が9月27日だったというわけなんです」(スポーツ紙相撲担当記者)
会見で貴乃花親方は、こう主張した。
「外部弁護士から書面が届きました。告発状は事実無根な理由でなされたもの、と結論付けられていました。私は事実無根ではないと書面で説明して参りましたが、親方を廃業せざるをえないという有形無形の要請を受け続け、告発内容は事実無根であることを認めるように要請され続けた。真実を曲げて、告発は事実無根だと認めることは、私にはできません。このままでは、私は一門に所属することができず、力士は相撲に精進できない。断腸の思いですが、千賀ノ浦部屋に所属先を変更させていただき、私は年寄を引退する苦渋の決断をしたわけです」
すなわちこの引退は「協会からの圧力」だったというのである。どうやらこの会見に臨むことは、事前に景子夫人は知らされていなかったようで、景子氏が不信感を募らせる大きな要因になったといわれる。
その後、夫妻は「卒婚」に同意、離婚届に判を押したが、その離婚届を10月25日に提出することも、景子夫人は聞かされていなかった、との報道もあった。貴乃花部屋の元後援会関係者は当時、筆者の取材に、
「貴乃花という男は相撲スタイル同様、一度こうと決めたら絶対に意思を曲げることなどない人物。だから周囲が何を言っても聞かないし、本人も余計なことは一切言わない。ただ、わかる者にはわかる。そんな無骨さこそが、彼の魅力なんですよ」
余計なことは黙して語らずもよしだが、今度こそは添い遂げてほしいものである。
(山川敦司)
1962年生まれ。テレビ制作会社を経て「女性自身」記者に。その後「週刊女性」「女性セブン」記者を経てフリーランスに。芸能、事件、皇室等、これまで8000以上の記者会見を取材した。「東方神起の涙」「ユノの流儀」(共にイースト・プレス)「幸せのきずな」(リーブル出版)ほか、著書多数。