今シーズン限りで監督を退任した楽天の石井一久前監督は「球団取締役シニアディレクター(SD)」なるものに就任すると発表された。ところが地元・宮城の評判はすこぶる悪い。
GMだった2019年、当時の平石洋介監督の下、パ・リーグ3位に。それでもクビを切った理由は「僕の中では、3位はBクラス」だった。
10月12日に本拠地の楽天モバイルパークで取材に応じた石井SDは、改めてこの真意を問われると、思いもよらぬ「弁解」を展開した。
「僕は直接、言っていない」
では真相はどうなのかということには、
「誤解されている部分もある。実際に何ゲーム差も離される中で、3番目までに入ったとしても(優勝する)グループとして捉えていいのか。甘んじずに自分たちはまだ足りていないと感じることが大事」
そう選手に話したのだと明かしたのである。
だが、自らが現場監督として仕切ったこの3年間は3位、4位、4位と優勝できないどころか、自身の論理によれば「全てBクラス」に終わっている。地元財界関係者からは、こんな声が聞こえてくるのだ。
「やりたいようにやった上で、完全にブーメランになった。地元ファンの心象は当然ながら悪い。それが来年もフロントに残るわけでしょ。はっきり言って、支援するスポンサーや年間指定席を引き上げる地元企業なんかはあると思う」
石井SDは「僕は何を言われてもいい」と付け加えたが、そんな次元ではないことに気付いていないのは石井SD本人だけなのかもしれない。