早いもので師走は目前。今年もあまた生まれた流行語の裏で、強烈な印象を残したものの、“良識”の名のもとに封印されつつある珠玉の黒光りワードを厳選!昨年の大賞「植毛は経費」をしのぐ各賞が出そろった。有識者たちの白熱の選考現場をレポート(笑)。
11月19日に発表された「現代用語の基礎知識選 2014 ユーキャン新語・流行語大賞」の候補語には「ダメよ~ダメダメ」「ありのままで」「レリゴー」「妖怪ウォッチ」「タモロス」など50語が選ばれた。大方の予想どおり大賞は日本エレキテル連合vs「アナ雪」の2強対決の様相となりそうだが、まずは記者が1年を総ざらいしたウラ流行語を見ていこう。
本家・流行語大賞でも審査員を務める漫画家のやくみつる氏が今年を振り返る。
「今年は例年になくウラ流行語に事欠かない年になりました。オモテクラスの強烈な言葉がゴロゴロ見受けられます」
本家の流行語でも「号泣会見」「ゴーストライター」「STAP細胞はあります」などオモテの流行語らしからぬドス黒い言葉が並び、まさに「オモテ」に「ウラ」が侵食してきた1年であったと言えよう。
こうした黒い流行語の台頭に放送プロデューサーのデーブ・スペクター氏も目をみはる一人だ。
「今年は表裏のない珍しい年だよね。ボクがオモテで注目しているのは『アナ雪』。セクハラがうるさい時代に大声でアナと言えるのがいいね。『アナ雪』『JAL雪』のダジャレからANAとJALが合併して『アナル航空』。“後ろ”から詰めてください~なんてダメダメ」
イイじゃないの~。ピュアな「アナ雪」が卑猥語に聞こえたらアナタも立派なウラ流行語マニア。
気を取り直して、まずは芸能部門から。最も強烈だったのが、5月に覚せい剤取締法違反で逮捕されたASKA(56)の「シャブ&ASKA」だろう。
「ウラ流行語というか、名前を出しただけで笑いが取れる」(デーブ氏)
のりピー、小向美奈子、加勢大周‥‥これまでにも覚醒剤で逮捕された芸能人は数多いが、
「これまで6度逮捕された清水健太郎が『知らない連中がああだこうだ言うのは腹立たしい』と物申す大物ぶりも見逃せません。また、栩内香澄美被告(37)が法廷で赤裸々に語った内容もエロかった」(やく氏)
「ピルを使っていた」
「ASKAさんは汗かき」
「床にマットレスを2枚敷いた」
など、覚醒剤反応はASKAのせいだと法廷で主張し、愛人との詳細が明らかとなった。
「ほとんど川上宗薫氏の官能小説みたい。ワイドショーでやるのはギリギリだったよね。裁判所ではDNAが体内に入ったとかやってるけど、結局はあのことでしょ。テレビを見た娘に質問された世のお父さんは説明できないよね」(デーブ氏)
江角マキコ(47)が、長嶋一茂の自宅の壁に「バカ息子」と落書きさせたとされる騒動も簡単には消せない珍事だ。
「私が描いた漫画では『バカ息子』と落書きされた一茂が『ウチは2人とも娘なんだけど』という無自覚なオチにしましたが、実に、世間の人が言わないようにしている得がたいフレーズではあります」(やく氏)
不倫騒動から1年半ぶりにテレビ復帰した矢口真里(31)はネットでは「ピストン矢口」なる異名で呼ばれるなど集中砲火を浴びた。
「インタビューでは隠遁生活を送る中で『人間不信』に陥ったと語っていました。でも、その言葉をアナタが言うかと」(やく氏)
復帰したつもりが「矢口ムリ」(デーブ氏)となりそう。