今年4月の東京都江東区長選で初当選した木村弥生氏の選挙運動をめぐり、江東区議らに対する選挙買収などの公職選挙法違反疑惑が発覚した柿沢未途衆院議員(前法務副大臣)に、さらなる疑惑が浮上した。
公選法は選管に届け出のある車上運動員などを除く、運動員への報酬の支払いを禁じている。ところが、江東区長選で選管に届け出のない木村陣営スタッフらに、柿沢氏が現金を渡していたことが明らかになったのだ。
柿沢氏が木村陣営のスタッフら13人に支払った現金の総額は、90万円超。しかも13人の中には選管に届け出のないスタッフが含まれており、これが事実なら運動員買収の公選法違反に該当する。全国紙司法担当記者が指摘する。
「選挙期間中の違法なインターネット有料広告の掲載、複数の江東区議に対する選挙買収に続き、今度は運動員買収という、都合3度目の公選法違反疑惑です。今回の疑惑をもって、柿沢氏の容疑は完全に『詰んだ』と言っていいでしょう。東京地検特捜部による柿沢氏の『年内逮捕』と東京拘置所への『収監』は秒読みの段階に入っています」
その柿沢氏を待ち受けるのが、収監時に行われる身体検査である。しかも、そのハイライト部分は恥辱に満ちたものになるのだ。元拘置所刑務官が明かす。
「拘置所に移送されると、まず2~3時間かけて、医師らによる身体検査が行われます。この時、被疑者は下着1枚の姿で、身長や体重や血圧の測定、視力検査、レントゲン撮影などに臨まなくてはなりません。そして最後は下着まで脱がされたスッポンポンの姿でお尻を突き出しながら、直腸の検査まで強いられます。具体的には、医療用の手袋をはめた医師が指に潤滑剤を塗り、直腸に異物などを隠し持っていないか、やおら『穴』から指を挿入して直腸内を調べるのです。コトここに至ると、社会的地位が高かった人物は自尊心をズタズタにされ、検察と戦う気力を失ってしまいます」
かつてはガラス棒を挿入して、直腸内を目視する検査も行われていたとか。いずれにせよ、拘置所内では「前法務副大臣」の肩書きなど、一文の価値もなくなるのだ。
(石森巌)