大谷に次いでFAマーケットを騒がせているのがオリックスの山本由伸(25)だ。21日にポスティングシステムによる米球団との交渉が解禁された。友成氏が太鼓判を押す。
「150キロ台のファストボール、スライダー、カーブ、フォークのいずれも一級品。しかも、どんなカウントからでもストライクが取れるコントロールのよさまで持ち合わせている。一方で身長の低さを懸念する声はありますが、単にメジャーの『体が小さいとスタミナがない』という迷信にすぎない。今季も完投を2回記録しているだけにスタミナ面にも不安はない。また、故障リスクがないのもセールスポイントでしょう。すでに10以上の球団が獲得に動いているようです」
中でも、本命視されているのが金満球団のヤンキースだ。わざわざシーズン途中に編成部門のトップが視察に訪れるほどの熱の入れようなのだ。
「9月9日のロッテ戦で登板した山本を見守るキャッシュマンGM(56)の姿がありました。くしくも、この試合で山本がノーヒット・ノーランを達成。『歴史的な日だった』と興奮を隠しきれない様子でした」(スポーツ紙デスク)
今季のヤンキースは7年ぶりにプレーオフ進出を逃す低迷となった。まさにキャッシュに糸目をつけない方針のようで、
「ヤンキースはコールに次ぐ2~3番手の先発投手の補強が急務です。山本にも9年300億円+譲渡金の巨額マネーを用意しているようです。ポスティング史上最高額で、14年の田中将大の7年約161億円を大きく超える好条件。円安の影響も相まって、田中よりも同年換算で約100億円高い契約金額になる見込みです」(在米スポーツライター)
一方で、いささか過大評価されているのがDeNAの今永昇太(30)。希少な先発左腕として高値がつけられているのだが、
「一部では4年約133億円+譲渡金と報じられている。4年約48億円が妥当な数字だと想定していたのですが‥‥。いずれにしても、左腕でファストボールが150キロ超出て、スライダーとチェンジアップのコンビネーションで左右どちらの打者も苦手としないのを評価されている。故障リスクがあるだけに、メッツの千賀滉大(30)のように休養日を設けながらの起用になるでしょう。メジャー1年目の川上憲伸の成績(7勝12敗)ぐらいは残せると思います」(友成氏)
同様に左腕リリーバーにも熱視線が注がれている。
「海外FA権を行使した楽天の松井裕樹(28)は譲渡金が発生しない分お買い得。日本球界で通算236セーブを残した実績に3年約36億円の値段がつけられています。ところが、米球界内には、国際大会のたびにメジャー球の扱いに苦労していた姿にマイナスイメージを持つ者も少なくない。実際、一部の関係者の間では、『メジャー挑戦はブラフで本命は巨人』だと囁かれています」(在米スポーツライター)
海外FA権行使の会見まで開きながら、こっそり国内球団に隠し玉移籍を決めたとしたら‥‥、袋叩きに遭うのは必至だろう。