12月10日、香港のシャティン競馬場で「香港国際競走」が開催される。今年も日本から14頭がGⅠ4レースに参戦。昨年は国内で51億円の売り上げを記録した人気のレースでもある。何かと入り用な年末年始に向けて、ひと儲けといこう。
当日は国内でも阪神JFが行われる中、その前後に4つの海外馬券が発売される。注目はメインで第8Rの「香港カップ」だ。
夕刊紙「東京スポーツ」でコラム「海外競馬解析」を執筆する競馬ライターの秋山響氏が解説する。
「連覇を目指す地元のロマンチックウォリアーの力が一枚上です。去年は2着のダノンザキッドに4馬身半差をつけ、今年4月に同距離&同コースで行われたクイーンエリザベスⅡ世カップ(QEⅡ世C)でも、2着プログノーシスに2馬身差をつけて完勝しています」
秋山氏は、そのQEⅡ世Cの3連単を◎▲○で見事的中させているが、
「あえて重箱の隅をつつくとすれば、今年のロマンチックウォリアーの前走がコックスプレート(1着)で豪州遠征帰りということ。馬体重(昨年は520キロ)を含め、直前の気配はしっかりと確認したいですね」
対する日本馬3頭については、専門紙「競馬エイト」の海外競馬本誌担当・増井辰之輔TMが解説する。
「函館記念、オールカマーを連勝したローシャムパークは、コーナー4つの舞台で着実に力をつけてきた。戦法も自在で、海外遠征の実績が豊富なノーザンファーム天栄のチームなら、大仕事の予感がします」
プログノーシスと、21年香港Cで2着の実績があるヒシイグアスについては、
「イクイノックスの強さが際立った天皇賞・秋(3着)で地力の一端を示したプログノーシスを上にみたいですね。2走前の札幌記念(1着)ではコーナー4つの右回りをクリア。前崩れの展開なら、まとめて面倒を見るシーンもあると思います」(前出・増井TM)
海外勢では、ロマンチックウォリアーと並んでレーティング最上位のルクセンブルクも脅威の存在だ。
「GⅠ3勝の実績がありますし、逃げ馬なので粘り込みには注意したいですが、面白いのはオリゾンドレ。その末脚は実に強烈です。重賞3連勝で臨んだ前走の英チャンピオンS(3着)は、重馬場がこたえた感もありました。さすがにこのコース、このメンバーで後方一気の競馬は厳しいでしょうけど、中団やや後ろぐらいで流れに乗れれば、一発があっても不思議はありません」(秋山氏)