2016年に札幌競馬場で騎乗機会7連勝を記録するなど、日本でも活躍を見せるジョアン・モレイラ騎手が今秋、「JRA騎手免許試験」を受験することが明らかになったのが6月7日。この世界的名手について、以前、東のベテラン・蛯名正義騎手は「東京スポーツ」のコラムで、次のように書いている。スポーツ紙記者が話す。
「モレイラの騎乗について《結構ラフでクリーンなイメージとは程遠い》《正々堂々と乗って、我々ジョッキーの目から見ても尊敬に値するようなレベルなのかといえば、疑問》など、どちらかというと批判的な内容でした」
一方、西のベテラン・福永祐一騎手(41)は、6月下旬に放送された「武豊TV!II」(フジテレビNEO)でモレイラ騎手について「腕があるジョッキーが来るのはいいと思う」「実力の世界なので日本人ジョッキーが淘汰されるのもしょうがない」など、好意的な意見を述べている。
「福永騎手は今年、ワグネリアンで念願のダービーを制したので、どこか余裕ある発言でしたね。ですが、蛯名騎手は今年25回目の挑戦で悲願達成とはならなかった。番組内で福永騎手が『今年は新馬戦の騎乗依頼が殺到している』と話していたように、やはりダービージョッキーという称号は大きいんです。現在、JRAに所属する外国人はM・デムーロとC・ルメールがいますが、2人ともダービーを制しています。ここにモレイラ騎手が加わることは、蛯名騎手にとって、おもしろいはずがないでしょう」(前出・スポーツ紙記者)
外国人騎手に有力馬が集まる昨今、来年50歳になる蛯名騎手には26回目の挑戦で“日本人騎手としての意地”を見せてもらいたいものだ。