その「どーでもいい人」ぶりを示すかのように、嫌いな点で「特になし」とする回答も意外に多い。また「カリスマ性がない」(60歳・北海道)、「普通」(60歳・福岡)、「リーダー性がなく、頼りない」(55歳・愛知)といった凡庸さを指摘する声も複数ある。
この凡庸さについて、作家の古谷経衡氏はこう指摘する。
「周りでも、嫌いでもないし好きでもないという意見が多い。その点は、小渕恵三さんと似ていると思います。小渕さんの場合、支持率20%台からスタートし、のちに回復したところで亡くなってしまったので、岸田さんとは逆ですね。ただ経済政策が不評とのことですが、もちろんまだまだ政策的に足りない部分がある一方、経済が悪いのは外部要因でもありますから、今に始まった話でもないと思います。それでも岸田さんが嫌われるのは、しゃべり方のテンポなども含めて、人としてのイメージがあまりよくないからじゃないでしょうか。オーラのようなものが感じられない」
オーラ不足として、こんな声も上がっている。「何かしっかりしてない」(51歳・大阪)、「大臣に頼りすぎ」(52歳・兵庫)、「財務省の言いなり」(61歳・東京)。オーラもなければカリスマ性もないから実行力もなく、かといって3世議員のボンボンで、人の話も聞けないから庶民の生活苦もわからない‥‥。聞けば聞くほど総理にふさわしくないことがわかる。
最後に、長く政界を見つめてきた伊藤惇夫氏はこう締めくくる。
「岸田さんが所得税減税を打ち出す緊急記者会見を行う前に、関係者からアドバイスを求められたことがありました。だから田中角栄さんの格言の1つでも実行しろと言って、具体的に教えた。それはまず先に結論を言って、その理由については3つ以上述べるな、というものです。ところが実際の記者会見を見たら、何も変わっていなかった。ダラダラつまらない説明と言い訳を重ねて、聞くのが面倒くさくなる。いてもいなくてもいいAIロボットのようなもの」
AIロボットであるならば、庶民の声を集約した「不支持率83%」の結果から学べるはずだ。出来損ないの総理には即刻退陣を願うばかりだ。