ドジャースと10年総額1015億円で合意した大谷翔平の契約内容の詳細が、明らかになってきた。大谷サイドからの提案で、総額の97%にあたる986億円を後払いとする仰天の受け取り方法が判明したほか、条件付きで「オプトアウト」(契約破棄)条項も含まれているという。
中でもことさら大きく注目されてトレンドに上がっているのが「総額から最大1%を慈善基金に寄付する」という文言だ。単純計算で10億円程度を寄付に充てることになる。海外スポーツ事情に詳しいメディア関係者が言う。
「アメリカでは税金対策でスターが寄付するのは当たり前の文化で、セレブとしての役割を果たす意味合いもあります。税として取られても何に使われるか分からないので、自分の支援したいところに寄付するという考え方ですね。それにしても10億円近くを寄付するというのは稀少なことで、驚きをもって伝えられています」
実は「ユニセフ」や「ワールド・ビジョン・ジャパン」「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」などの団体を使って寄付する有名人やセレブは、日本でも多いという。エイベックスの松浦勝人会長や実業家の堀江貴文氏らも、節税対策を兼ねて社会貢献しているといわれる。
「日本では寄付を公表する文化がなく、チャリティー活動が根付いていませんが、大谷が公表することで、アメリカのように慈善事業が広がっていくかもしれません」(スポーツジャーナリスト)
影響力が極めて大きい大谷が行う巨額寄付が、日本の文化転換の一助になるかもしれないのだ。
大谷のドジャース入団会見は、日本時間12月15日午前8時から行われる。メガディールを得た契約内容の詳細についても語られる見込みで、たくさんの目が注がれることになるだろう。
(佐藤恵)