日本ハム関係者が振り返る。
「外国人を送迎する水原氏が彼らを降ろした後、大谷も寮まで送ることが多かった。入団時からメジャーを意識していた大谷の目には、流暢に助っ人と意思疎通する水原氏は適材の人物に映ったかもしれません」
実際、日本ハム在籍時から水原氏は単なる通訳以上の仕事ぶりで知られていた。当時担当したレアード(36)も大谷の渡米に際し、「イッペイが付いて行くなら心配ない。他の選手との関係や環境を整えてくれる」と太鼓判を押したほどだ。
「よく食べログで店を調べては連れて行ってもらったことがいい思い出のようです。大谷と仲がよかった投手・メンドーサ(40)も、銀行から買い物の世話まで、私生活のすべてを任せるほど頼っていた。水原氏は18年に結婚していますが、本人いわく奥さんとは『メンドーサと行った東京のクラブで知り合った』らしい。ただし元ファイターズガールという噂もあり、彼女の素性を公表しないための発言だったかもしれません」(日本ハム関係者)
ちなみに大谷はメジャー入りの渡米の際、サポート契約するJALの機内で、
「僕のマネージャーがこの飛行機に乗っています。彼は僕の夢のために日々サポートしてくれました。急にアメリカに来ることになり、婚約者の方にプロポーズをする時間もありませんでした。彼女も今、機内にいます。個人的なお願いで恐縮ですが、今日が特別な日になればいいと思います」
と放送を流し、結婚をサプライズ祝福。新婚旅行もプレゼントしたという。
渡米後の活躍は大谷さながらで、在米ジャーナリストも英語力を称える。
「水原氏は大谷が言ったことを直訳するのではなく、なかば無視してスラングを交えて伝えています。WBC優勝時も、もともと大谷をリスペクトしてやまない大投手、ペドロ・マルティネス(52)がインタビューを行い、水原氏に〝120%変換〟された大谷の受け答えに感動していました」
また、素人だった野球の実力も徐々に上達した。
「エンゼルス時代に『イッペイもノックを受けろよ』と選手から促されて、臆することなく参加。投球フォームを模してからノックを受ける流れで、そもそも投げ方すらおかしい素人でした。全員がエラーしなかったら終了なのですが、最後にイッペイが手加減なしのピッチャーライナーを捕って終わった時は、拍手とハイタッチで盛り上がりました。今では、キャンプでライナーを横っ跳び捕球するまでに成長しています」(在米ジャーナリスト)
最後は給料事情。何しろ、相棒が球界初の〝1000億円プレーヤー〟。それ相応の収入のはず‥‥。メジャーに詳しいジャーナリスト・友成那智氏が言う。
「メジャーの球団通訳は通常、ベースの給料に遠征時の手当や食費、交通費などが乗って約15万ドルほど。水原氏は能力が他の人よりも高いので、20万ドル(約2800万円)を超えてくるかもしれない。ただそれと別に、大谷と個人的な契約を交わしている可能性は大いにあるでしょう」
中には「大谷の年俸の1~2%が水原氏に支払われる」と話すMLB関係者もおり、信憑性は高い。1000億円の2%は20億円。つまり年俸換算で約2億3000万円の収入になる。
「真偽はともかく、少なくとも1億円をくだることはないはず。もはや選手よりも稼ぐ〝ハイパー通訳〟ですよ」(MLB関係者)
世界一の選手となった大谷には、世界一の通訳こそがふさわしいのである。