ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平が「冗談」を言うようになったという。いわゆるアメリカンジョークということらしいが、いったいどういうことか。特派記者が言う。
「大谷は米国人メディアだけの囲み会見にも応じています。でも、通訳が一緒にいなければ通じないことのほうが多かったんです。このままではいけないと思ったのでしょう、必至に英会話をマスターしようとしています」
大谷の通訳とは、水原一平氏。大谷の注目度が高まるにつれ、「常に一緒に同行している人」「二刀流を支えているスタッフ」として、米メディアでも紹介されている。
2人の関係はもちろん良好だが、大谷の英会話をマスターしたいという向上心を尊重し、水原氏が少し離れたところから会見を見守るシーンも増えてきた。
「英語の質問がわからなくなると、水原氏が駆け寄ったりしています。あるいは、大谷が水原氏のほうを見て助けを求めたりね」(前出・特派記者)
だが、「所変われば、品変わる」ではないが、こうした大谷のしぐさがジョークに見える時もあるそうだ。英会話がきちんと成立しなかったとき、大谷はあわてて、「チートシート、ナッシング」と言うそうだ。チートシート(cheat‐sheet)とは、要するにカンペのこと。米メディア陣は大谷のチートシート発言をこう捉えているそうだ。
──プレーに関する質問を受け、それは答えにくい内容だった。だから、「カンペがないから、わからない」と、ジョークを言って切り返してきた、と。で、米メディアはユーモアと捉え、大ウケしたという。大谷も何でウケたのかわからなかったが、これがアメリカンジョークなんだと認識したそうだ。英会話が成立したあとも、「できた、やったゼ!」の意味で、「チートシート、ナッシング」と言うと、米メディアはプッと吹き出すこともある。
米メディアは「大谷はアメリカンジョークを言うようになった」と捉えているそうだ。
「試合中も選手と会話をする時間が長くなりました。大谷の英会話力は間違いなく、上がっています」(前出・特派記者)
日本人メディアがそんなベンチでの光景を見掛け、「何を話していたの?」と聞いても、大谷は、「まあ、いろいろと…」とはぐらかすだけだそうだ。本当は会話が成立していないのでは?との疑念も抱いてしまうが…。いずれにせよ、大谷はメジャーリーグ・ライフをエンジョイしているようだ。
(スポーツライター・飯山満)