AVデビューした飯島はたちまち超人気女優になった。そんな中、倉地さんは、変装した飯島とレンタルビデオ店で飯島のAVを借り、一緒に観たこともあったという。
「あのさ、(AVは)マジでつまんないね」
「だから、つまらないって言ったじゃんか。それより、2人で私のビデオを観ている光景がウケるよね」
こんなやり取りのあと愛はケラケラ笑ってました。
愛がAVを引退してタレントとして人気が出ると、街を2人で歩いていても、
「あっ!飯島愛だ!」
とたちまち人だかりができ、原宿など行こうものなら身動きが取れなくなりました。でも友達づきあいは続き、私が結婚して娘を出産した時は愛も喜んでくれて娘を抱いてくれました。
その後の一時期、多忙な飯島と倉地さんとの交流は多少減ったという。この間、倉地さんは離婚し、娘を育てながら銀座勤めを続けていたが、ある日、飯島から電話がかかってきた。
00年に飯島が出版し、ベストセラーとなる自伝「プラトニック・セックス」(小学館)の執筆協力依頼だった。
お互い近況を語り合ったあと、愛が、
「私、今度本を出すんだよね。洗いざらい自分の過去を書こうって。でも、私の人生は明美の存在なしでは書けないから、書いてもいいか聞きたくて‥‥」
と切り出した。私が、
「そっか。アンタは決めたことはするだろうからね。私のことを書くのは別にいいよ。ただ、ウソだけは書かないで。悲しくなるから」
と答えると、愛は、
「ほんとに? いいの?よかったぁ。断られると思ってたから安心した」
その日から愛はまた頻繁に電話してくるようになり、六本木時代の事実関係などを何度も確認してきました。
数カ月後、「いつまでも親友でいてね! 愛チンより」と書かれた直筆メッセージカードとともに自宅に
「プラトニック─」が届きました。ところが、本には、事実と違う部分がいくつもあった。愛に電話で抗議したんですが、愛は、
「ごめん、おもしろおかしく書かなきゃいけなくなって」
その時は、そう素直に謝ってくれましたが、翌年の放映されたテレビ版ドラマでは、私が愛の彼氏を寝取る役で出てきた。
「ドラマもウソばかりじゃない。どうして私が悪者になっているの?」
電話で抗議すると、愛は、
「あら、ごめんなさい。ドラマは私の手から離れているし、私も観てないもん」
カチンときて私が電話を切ると、すぐ何度も愛からの着信。出ないでいると、
「電話に出てくれないんだね、ごめん。ごめんね」と留守電に寂しそうな声が残ってました。
この直後に映画版が公開された時は、招待券が届き、
「よかったら観にきて」という手紙も添えられてましたが、まだ愛を許せないでいた私は観ないでいました。
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