1月14日に初日を迎えた大相撲初場所がにわかに騒がしい。ファンの注目はモンゴル人大関の綱取りと「角界のサラブレッド」の大関取りだが、話題は土俵上の取組にとどまらない。両国国技館の外に出てみれば聞こえてくるのは名声よりも悪名多しで‥‥。角界事情通による忖度なしのオフレコトークをお届けしよう!
A(スポーツ紙デスク) 横綱・照ノ富士(32)が本場所に復帰した。でも先場所まで3場所連続で休場していただけに、体は万全の状態には程遠いと聞いている。
B(中継スタッフ) 腰に爆弾を抱えているようです。昨年の秋場所後に腰骨の一部が折れていることを明かしていましたが、古傷の両ヒザの状態を含めて満身創痍であることは間違いありません。
C(相撲ライター) それでも、四つに組んだ時の馬力は健在。場所前の横綱審議委員会による稽古総見でも体を重そうにしながら、三役クラスの力士たちを相手に10勝3敗でした。痛み止めの注射を打ちながら騙し騙しやるのでしょう。
A とはいえ、「引退」の2文字もチラついてくる。各メディアは引退原稿の準備を抜かりなく進めているよ。
D(角界関係者) すでに照ノ富士も、引退後の足場固めをスタートしているよ。昨年4月に始動させた「照ノ富士後援会」がいい例だ。早くも〝集金システム〟を構築して、伊勢ヶ濱部屋からの独立も視野に入ってるようだ。
B え、独立しちゃうんですか? 日本国籍を取得した時に、伊勢ヶ濱親方(63・元横綱旭富士)の「杉野森」という名字まで頂戴しているのに‥‥。
E(相撲協会スタッフ) 伊勢ヶ濱部屋の後継者は楯山親方(38・元前頭誉富士)といいます。自分の相撲部屋を持ちたいのでしょう。かなりの人格者で、弟子や後援会関係者からの支持も厚いようです。せっかく横綱まで昇進したのに部屋付き親方ではもったいないですからね。
A そこで急がなければならないのが、引退後に日本相撲協会に残るために必要な「年寄名跡」の取得。横綱は特例で5年間は引退後も現役時代の四股名で残れるけど、メドは付いているのかな?
D いや、まだらしい。ただ、音羽山親方(38・元横綱鶴竜)のように引退してから取得するケースもある。みずから後援会を立ち上げて〝お米〟もあるだけに苦労はしないだろうよ。最近は一門関係なく資金力のある相手に売られているというし。
A「年寄名跡」といえば、昨年末に「振分」と「出来山」の名跡交換が発表された。いずれも境川部屋の部屋付き親方の元前頭・寶智山(41)と元前頭・佐田の富士(39)が襲名していた。
E これは、誰かの引退を示唆するものではありません。「『借株』の保有期限が3年まで」というルールにのっとってシャッフルが行われただけ。20年から「振分」をレンタルしていた寶智山の期限が切れたから同部屋内で采配が行われた。
B てっきり、「振分」を所有する妙義龍(37)の進退が影響しているのかと思っていました。
E いやいや、本人は現役を続ける気でいますよ。幕内から陥落したら引退すると周囲に話しているようですが、まだまだ先の話になりそうです。