高須クリニックの高須克弥院長が自身のX(旧Twitter)で、「妻」の漫画家・西原理恵子氏をめぐる一部報道に、怒気をあらわにした。
問題の記事は、2月6日6時にアップされた「Smart FLASH」のもの。高須院長と西原氏はそれぞれの配偶者と別離後に事実婚のパートナーとなっているが、西原氏とフリーカメラマンでジャーナリストの故・鴨志田穣氏との間に生まれた鴨志田ひよ氏に、西原氏が暴言や虐待などをした「毒親」ぶりを、作家・生島マリカ氏が証言したというものだ。
〈僕はこの件については真実を熟知しております。西原理恵子は立派なお母さんです。虐待はしていないと断言できます。彼女が許せば僕は徹底的に闘って真実を明らかにします〉
高須院長はXでそう反論すると、その後に代理人弁護士が発信元の光文社に文書を送ったとした。高須氏は虐待の被害者とされた、ひよ氏の反論コメントも紹介。それによると、
〈Flashの方からお礼は払うので明日取材させてくれないかと言うDMがきましたが、私は関わりたくなかったので返信しませんでした。私の友人にもお金を払うから話を聞かせてくれないかと連絡しており、私を心配しているとは思えない行動だと思います〉
取材を断った経緯と、取材協力費についての生々しいやり取りが明かされているのだ。
ゾッとさせるのが、高須院長とひよ氏、「毒親」を告発した生島氏の会話が噛み合っていないことだ。生島氏は自身のXに〈出版妨害〉〈カネの力で揉み消し〉〈妄想で人生メチャクチャにされた〉などと連投しており、生島氏の精神状態もまた心配される。
高須院長は医師として、
〈心の病気の患者さんの精神は脆弱です。妄想に取りつかれることもあります。友人を装って騙し取った治療中の患者さんの個人情報を週刊誌に売るのは犯罪だと思います。フラッシュの創刊期の編集者は一流でした。僕はずっとスポンサーとして応援しておりました。現在のひどい劣化を悲しく思います〉
当事者2人の体調を案じた上で、今回の取材が妥当であったのかを問うている。
もし被害妄想に取りつかれた同僚や部下、知人友人や隣人から突如として言われなきことを告発されたら…。日常生活にこそ、得体のしれない恐怖が潜んでいる。
(那須優子/医療ジャーナリスト)