米メジャーリーグサッカー(MLS)のインテル・マイアミが2月7日、昨季J1王者の神戸と国立競技場で親善試合を行ったが、何ともお粗末なものとなった。
満員なら6万5000人の動員が可能な国立で、この日の観客はその半分にも満たないわずか2万6841人。その原因の一つが、バカ高いチケット料金だ。一般席の最高額は1人4万円、ゴール裏の最上階の1人1万円(子供5000円)が最も安い。
「通常、国立でのスポーツイベントで赤字興行にならないためには、3万人の動員は必要になりますが、チケット単価が高額のために十分に元は取れたでしょうね」(サッカー担当記者)
内転筋の違和感で出場が危ぶまれていたアルゼンチン代表のメッシは後半15分から途中出場。試合は0-0のスコアで90分終了した後のPK戦でマイアミが3-4で敗退した。メッシを大看板にしたマイアミによる今季開幕前のツアーはサウジアラビア・香港・日本で計6試合行われたが、怒りが収まらないのはメッシが唯一出場しなかった香港の試合を観戦したサッカーファン。香港消費者委員会には日本円で5000万円を超える返金要求があったという。
日本での公式会見をドタキャンしたベッカム共同オーナーは国立にも現れず、わずか30分の限定出場だったメッシも試合後にはミックスゾーンを通過するのを拒否してそそくさと離日した。
「マイアミのシュートはわずか3本、うち2本は30分限定出場をしたメッシでした。とても一般席の最高額チケット4万円に値するような試合ではなかったです」(別のサッカー担当記者)
しかも中継は配信も含めてナシ。ディレイによる録画中継さえなかった。海外サッカークラブによる“集金ツアー”に日本はいつまで付き合うのか。
(小田龍司)