これはいったいどうしたことか。なにしろ、注目度がガタ落ちしているのだ。日本ハムファイターズの新庄剛志監督のことである。
沖縄県名護キャンプではおなじみの電動スクーターでメインスタジアムやサブグラウンド、室内練習場を精力的に見て回っているが、2022年や昨年のようなフィーバーはなし。ファンも慣れてしまったのか、熱狂はなく、あっさりとしたものだ。メディアの露出も少なく、週刊誌や夕刊紙記者の来訪も減り、寂しさが漂うキャンプとなっている。
オフには山崎福也やメジャー通算108本塁打のパワー系打者フランミル・レイエス、剛腕のパトリック・マーフィー、最速162キロのアニュラス・ザバラ、俊足のアンドリュー・スティーブンソンまで獲得する大型補強に成功した日本ハムだが…。スポーツ紙デスクが嘆息する。
「新庄監督の賞味期限が切れたのか、飽きられてしまっています。ここからは人気ではなく、結果だけが求められるガチンコ勝負になりますよ。就任3年目、新庄監督にとってはクビがかかった大勝負の年です。昨シーズン終盤から北海道のメディアでも、辛辣な報道が出始めています。パフォーマンスはもういらない、という意思表示ですね」
テレビ番組では日本ハムを扱う時間がすっかり短くなってしまった。ところがファンやメディアの注目度が減ったことが、選手には逆にメリットとなっている。
「キャンプでもてはやされることが少なくなって、野球に集中して取り組んでいます。昨年までは新庄監督の様子や外野の騒がしさにソワソワする若手選手がいましたが、今年は腰を据えて練習している。ファンやメディアがおとなしくしていることの、プラス効果が出ていますよ」(札幌のメディア関係者)
今年、新庄監督が話題を提供したことといえば、美容整形後の顔を披露した、1月の12球団監督会議くらい。かくなる上は優勝して大きな話題を作るしかない。
(田中実)