これほど医療技術が進歩しても、花粉症を劇的に改善させる治療法は見当たらない。ボツリヌス菌から抽出した薬剤を点鼻するボツラックス治療も、「打って快適」と効果を実感する人がいる一方で、「高い金を払ってもすぐに効果が薄れて非効率的」という人もいる。
あるいは毎日、ヨーグルトを食べて改善した、という人もいれば、鼻の奥を焼いたら1カ月はよかった、という人も。塩水の鼻うがいもいいとされるが、
「中国の特殊鍼が花粉症に劇的にいい」
と話すのは、東京・恵比寿でカイロプラティック院を営む整体師の森田礼子さんだ。
「今年は特に花粉散布がひどいようで、鍼治療に訪れる患者さんは多いですね。鍼は全身のツボに打つことで様々な症状の改善を導くものですが、特殊なぶっとい中国鍼を、鼻の横から鼻の中心の上に向かってズブズブと刺すと花粉症がピタッと止まった、という人がいます。けっこうな確率で、みなさん快適になったと。ただ、ものすごく痛いのです。さながらアイスピックのような見た目なので、視覚からして怖いのですが、ゆっくり打つのでグッグッグッという音が聞こえます」
なにやら恐ろしい治療法だが、劇的な症状改善を見込めるのであれば、痛みに耐える価値はあるのかもしれない。森田さんが続ける。
「打った後はズーンと重い痛みが走ります。ただ、この鍼は日本ではなかなか手に入らないんです」
まずはこの特殊鍼療法を取り入れている治療院を探すところから始めないと…。
(小津うゆ)