今回の賭博スキャンダルは日米で報道内容がいささか異なる。在米スポーツライターによれば、
「米国では水原氏が野球賭博をしていたことが前提で報じられている。当然ながら、MLBでも選手やスタッフが野球賭博をすることはご法度。本人は賭博に手を染めていたことは認めていますが、野球賭博への関与については否定しています。とはいえ、発言の真実性は担保されていません。仮に野球賭博をやっていたのなら、大谷にも金銭の貸与以前に最悪の場合、『八百長』の嫌疑がかけられることになる。そうなればピート・ローズのように永久追放も待ったなしでしょう」
さらに、疑いの目はチームメイトにも向けられているという。
「大谷と水原氏がロッカールームで、『クラッシュ・ロワイヤル』をはじめとするスマホゲームに選手やスタッフと興じていたのは有名な話です。ただし、関係者しか立ち入れない〝密室〟でスマホ片手に何をしていたのかは確認ができていません。折しも3月にはメジャー各球団内で、『マーチ・マッドネス』というカレッジバスケの試合の勝敗で賭けをするのが恒例。通常は内輪だけで回すものですが、今回の一件を受けて、水原氏に一任してブックメーカーに投じていた疑いまで浮上している。チーム全体に処分が下る、一大事を想定する声まであります」(スポーツ紙デスク)
その先に、一部では捜査当局とドジャースの間で司法取引が交わされるのではとの観測が流れている。
「米国メディアでは、違法賭博組織の内部情報を交換条件に水原氏や大谷が無罪放免となる見方が強い。昨秋に約7500万円を2回送金したことが報じられたほどの太客だけに、ズブズブの関係なのは疑いようがない事実。あくまで水原氏と大谷は、ボイヤー氏にハメられた側です。すでに明るみに出た状況下では隠し立てする義理もなく、洗いざらいしゃべってしまうでしょう」(在米スポーツライター)
とはいえ大谷の銀行口座から消えた大金は、犯罪組織の活動資金に転用される公算が大きい。
「州警察ではなくFBIが捜査しているのがポイントです。国家を揺るがすようなテロ組織にカネが流れていると見るのが自然でしょう。そのため、国の安全にかかわる問題として政治利用される可能性も否定できない。今年11月には大統領選挙が行われますが、共和党のトランプ氏(77)は超保守的な政策を喧伝して票を集めています。その果てには〝大谷排斥運動〟まで扇動してテロ廃絶を訴えかねません」(在米スポーツライター)
MLBどころか国外追放のシナリオまで待ち構えていようとは‥‥。