今季も「お得意様」となるかどうか。
阪神タイガースは昨シーズン、ヤクルトとの対戦成績が7勝17敗1引き分けと、大幅に勝ち越した。今季の対決は4月5日から。またしても「お得意様」継続となるかだが、一方のヤクルトは開幕3連戦を2勝1引き分けと、幸先のいいスタートを切った。マツダスタジアムでの広島戦を挟んでの、王者との激突となる。
さて、5日からの阪神3連戦では、神宮球場に熱狂的な虎ファンが集結するが、これに水を差すものがある。ついに「限界を突破した」といわれるチケット代だ。
「もうすっかり『阪神ファンホイホイ』状態になっている状況ですね。足元を見られた虎党からは、怒りの声が続々と上がっています」
こう話すのは、球界関係者だ。
ヤクルトファンが陣取るホーム側「外野指定席A」は3600円。ところがビジター側「外野指定席A」はなんと9800円まで高騰しており、あとわずかで1万円だ。そりゃ、阪神ファンは怒るだろう。先の球界関係者が言う。
「神宮球場には『ダイナミック・プライシング』が導入されており、人気の試合はチケット代が高くなる傾向があります」
なんのことかといえば、早い話が「価格変動制」だ。スワローズの公式サイトでは、以下のような説明がなされている。
〈「ダイナミックプライシング」とは、試合日程、席種、市況、天候、お客様の嗜好などに関するビッグデータ分析を基に試合ごとの需要予測を行い、需要に応じたチケット価格の変更を自動的に行なうことで、ファンの皆様のニーズに応じた〝適正価格〟で販売を行う仕組みです〉
つまりは購入の時期やタイミング、対戦相手の人気などによって、チケット代が上下するわけだ。とはいえ、さすがにホームとビジターの価格差がここまで違うと、阪神ファンとしては心穏やかならざるものがあろう。
「甲子園球場の外野席はホーム、ビジターともに、会員ならば1300円で観戦できます。時間が許すなら、いっそ甲子園まで足を運んで、地元のファンと一緒に応援した方がいい、という人も出てくるでしょうね」(スポーツライター)
贔屓チームを応援する場合、いくら安いからといって、相手チーム側の席を購入するわけにはいかないのもツライところ。もはやヤクルトを支えているのは、ビジターチームのファンといってもいいかもしれない。
(ケン高田)