日本初の女性弁護士であり、のちに裁判官に転身すると、これまた女性初の裁判長となった三淵嘉子がモデル。弁の立つ女性を、伊藤沙莉がコミカルに演じているのは、4月1日から始まったNHK朝の連続テレビ小説「虎に翼」だ。個人9.3%、世帯16.4%の初回視聴率は、前作「ブギウギ」とほぼ同じだった。
8作連続の初回20%割れとなった「虎に翼」に関連して、「週刊女性」が「朝ドラネクストヒロイン」なる記事を展開している。それによると、2024年後期「おむすび」の橋本環奈、2025年前期「あんぱん」の今田美桜に続くヒロイン最有力は、上白石萌歌だという。
ヒロインに選ばれる最近の傾向として挙げられるのが、2つの条件だ。すでに脇役として朝ドラへの出演経験がある、NHKの他番組への出演経験がある、というもので、今回の伊藤や前作の趣里もこのパターンに当てはまる。
上白石は2022年前期「ちむどんどんん」で、黒島結菜演じるヒロインの妹役を経験し、音楽番組「The Covers」でMCを務めるなど、NHKへの貢献度は大きい。実姉の萌音は2021年後期「カムカムエヴリバディ」で主演した。
そんなことから、「姉妹で朝ドラヒロイン」の可能性は高まるというのだ。
「週刊女性」によれば、他の有力候補としては、2022年後期「舞いあがれ!」の乃木坂46・山下美月と、元欅坂46の長濱ねる。あるいは、これまで数多くのNHKドラマに出演している河合優実だ。彼女は今年1月期のドラマ「不適切にもほどがある!」(TBS系)で、阿部サダヲ演じる主人公のスケバン娘役を好演。一躍、時の人となった。
このほか、昨年の大河ドラマ「どうする家康」で家康の長女・亀姫を演じた當真あみ、「舞いあがれ!」で福原遥演じるヒロインの恋のライバル役で注目された八木莉可子らの名前が挙がっている。テレビ誌記者が言う。
「當真は3月26日のNHKドラマ『ケの日のケケケ』で主演したほか、民放ドラマでは芦田愛菜と2度の共演経験があり、『ポスト芦田』の期待が大きい。まだ17歳と若く、朝ドラでヒロインの妹役などを経験してからになるかもしれませんが、個人的には最有力候補です。また、記事には名前がありませんでしたが、古川琴音を推したい。昨年4月期の『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』(TBS系)でアクの強いネイリスト役で登場していますが、NHKでは『アイドル』『犬神家の一族』で主演やヒロインを務め、様々な役柄を演じられる実力があります。朝ドラでは2020年前期『エール』で、窪田正孝演じる主人公の娘役で出演しており、記事にある朝ドラヒロインの条件は十分に満たしています」
この中に、近い将来の大ブレイク女優はいるか。
(石見剣)