2021年から活動休止状態のユニット「嵐」が4月10日、新会社設立を発表した。同日、嵐は「STARTO ENTERTAINMENT」の公式サイト内でファンに向けて、メンバー5人の連名で、次のように報告した。
〈この度、我々嵐は5人で会社の設立を致しましたこと、ご報告申し上げます。1999年にデビューし、この2024年は25周年の年にあたります。メンバーも全員40代を迎えました。これまで以上に主体性をもち、これまで以上に主体的に判断をし、これまで以上に主体的に行動したい。そして何よりも、日々応援して下さるファンの皆さまに、より近くに感じてもらいたい。より積極的でありたい。そんな想いから5人で何度も何度も話し合い、会社を設立致しました〉
今後はTOKIOと同じように活動していくと思われる。
ジャニー喜多川氏による事業を継承した新会社SMILE-UP.の東山紀之社長の元マネージャーによる未成年者への性加害が明るみになったのを受け、福島県は同社ではなく株式会社TOKIOとの活動継続を表明。一方、農水省は城島茂をリーダーとするアンバサダー活動を見合わせた。嵐のメンバーが出演していたテレビCMも、続々と他社のタレントとの契約に切り替わっている。
旧ジャニーズ所属タレントをとりまく情勢が劇的に変わっていることを受けて、二宮和也は昨年10月24日に1回目の事務所の会見後、
「僕も怖くなったし、不安な気持ちにもすごくなり、これからどうしていこうかなと考え始めた。個人で活動していく決断をさせていただきました」
と事務所退所と独立を発表。さらに4月7日には自身の公式Xで、新たな個人ファンクラブ設立の是非を問うアンケート調査を実施していた。
〈実現するかは別としてアンケート取らせて下さい!!!〉
〈ファンクラブあったらなぁ……〉
と切り出したアンケートには約300万件のアクセスがあった一方で、二宮個人のファンクラブには、否定的もしくは静観する嵐ファンが多かった。二宮に直接、意見はしなかったものの、ネット掲示板には、
〈活動休止発表から4年間ファンクラブ会費を払ってきたが、何も活動していないのに2万円の出費は大きい。このまま活動再開のメドが立たないならファンクラブ退会も考える〉
という否定的な意見が相次いでいたのだ。
同投稿への「いいね」はわずか4万2000件。総アクセス数の2%に満たなかった。アンケートに答えたのも、アクセス数の1割以下の23万5232人で、翌日締め切りの集計結果は賛成71%、現状維持が29%だった。アイドルライターが言う。
「全盛期の嵐ファンクラブには年間120億円の売り上げがありましたが、これは日本一取りにくいと言われたライブチケットの優先予約の特典があったから。嵐の活動がこのまま休止状態ならば、ファンクラブ会費を払い続ける意味がないので、ファン離れは加速するでしょう。デビュー25周年のタイミングで独立することで、ファンをつなぎ止めておきたい思惑が見え隠れします」
さらにライブの現実味について、こう話すのだ。
「独立するといっても、櫻井翔の父親は官僚のトップで、地上波テレビの放映権に強い権限を持つ総務省事務次官を退任後、電通グループの代表取締役を務めるなど、他の辞めジャニと比べれば、バックアップ環境は万全。ですが、リーダーの大野智に活動復帰する意思があるのかどうか。皮肉にもファンが『活動再開』『ライブ実現』を願ってファンクラブに投げ銭を続ける限り、活動休止中の大野にもファンクラブ会費の収益が入ってくるので、活動再開を急ぐ理由はなくなります」
5人で新会社を立ち上げたといっても、足並みも思い入れもバラバラ。この1年が嵐の活動継続の正念場となりそうだ。
(那須優子)